第155話 御きつね様? (7)

 取り敢えずうちのカミさん、それに浮いて横になりながら此方を見てる──十二単のお姉様に。それにさ、どうも空に浮いているお姉様は。俺の祖国日本の神様か妖怪のお嬢様みたいだよ!?


 だから俺は『へぇ~?』といった感じでね、再度お姉様を見つめる。う~ん、でもね、俺の位置からだと彼女が十二単を着衣しているという事だけは分かるけれど?


 顔の方は良くは解らない!?


 只うちのカミさんと違って金髪なのかな?


 と、思ってしまったよ。


 う~ん、という事は?


 日本人ではないのかな?


 髪色だけなら、家のカミさんの方が遠くから見たら、日本人ぽいよね!?


 漆黒の艶やかな髪だからね。(笑)


 だから家のカミさんも十二単を着衣したら似合うのかな?


 俺はね、そんな事を考えながら。家のカミさんの十二単を妄想したよ。『フムフム』と、いった感じで腕を組み頷きながら。家のカミさんの十二単を妄想した。


 う~ん、これはこれで、良いかも!? (笑)


『あなた、"わらわ"にこんな事をしてはいけませんは! あれ~!』と、十二単を『一枚! 二枚! 三枚……』と、ゆるりと堪能しながら。ハァハァ……モードで脱がしてみたいな。家のカミさんをね! (笑)


 ……でも日本人でもないのに金髪のお姉様!


 何で十二単を着衣しているのか、それが『不思議で? 不思議で?』俺は仕方が無いのだよ。


 何故!?


「はぁ、あああああああっ! 貴方こそ、妾の主人から離れなさい! この淫乱女神がぁ、あああああああっ! 今から妾が旦那様に奉公をして心から御使えしますから! 貴方こそ立ち去りなさい、女神フレイヤ!」

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