第117話 何かしら付いてきました? (48)

 それ以降は "わらわ" 自身も見ていて恥かしくて……。


 まあ、皆に全部を述べる事が出来ませんが……まあ、どう述べたらよろしいでしょうか?


 獣のような荒れ狂いながら、途切れ途切れの口調と様子で、二人は口を合わせるように、"わらわ" に気にするなと述べてくれました。


 だから "わらわ" も真っ赤な顔をしながら二人に、「そうですか、後は二人でごゆっくりと楽しみなさい」とだけ述べると、慌ててこの場を立ち去る事に決め速やかに部屋の退室を試みました。これ以上ここにいると、二人の聖なる行為を邪魔するようになるし。


 "わらわ" 自身も先程から目のやり場に困っている状態なのですよ、本当に……


 せめてこの二人、"わらわ" が部屋に踏み込んで来たのだから。せめて一度は聖なる行為を中断すればいいのに。全く止める事も無く、まさに獣のように続けているのです。

 だから "わらわ" 自身も二人には悪いと思い。慌てて後ろを振り返り反転して、今述べた通り速やかに退室をと行動に移して、急ぎ足へと切り替えました。


『よ~し!』これからまたうちの主人を探索して浮気現場を押さえてやりますね。


「あああ……うっ、あああ、あっ、あのぉぉお、女王さま? 」


『……ん? 何でしょうか?』急ぎ足へと切り替えたばかりの "わらわ" に、田が、こんな感じで話し掛けてきましたから、足を止め口を開きました。


「どうしたのですか、田?」

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