第85話 何かしら付いてきました? (17)

 だからこんな店も経営出来るし、町の代表として町長もしているのか。


 ……と、いう事はこのお爺さんは、かなりの悪者? なんだと俺は直ぐに思ったよ。


 それにさ、俺にね、悪魔の囁きも述べてくるんだよ。


「魔王様、お近づきと言ってはなんですが、今からこの店一番の女を呼びますので、遊んでいってください」


 まあ、こんな感じでね。甘い言葉を囁いて「今後とも良しなに」と、申してくるんだよね。


「えぇ、ええええええっ! いいの? 町長さん?」


「はい、どうぞどうぞ、遊んでいってください……」


 う~ん、町長さん、店の女性と遊んでいけと申してくれるんだけど。うちのカミさん、女性関係だと怒ると怖いし……。どうしよう?


「ううう……。でもさ、うちにはカミさんがいるから?」


 家のカミさん怒ると本当に怖いから、恐る恐る町長さんに述べたんだよ。


「えっ? あああ、女王様ですか、内緒にしておきますよ、内緒に……。儂と魔王様、二人だけの秘密にしておきますよ、秘密に……」


 またね、笑みを浮かべながら町長さん述べたくるんだよ。意味ありげに……。


 だからね俺は、「そう? いいのかな?」と、答えたよ。


「はい、いいのですよ、王になるなら、こういった遊びも覚えないと……」


 すると町長さんは、俺は王様だから良いんだと述べてくれた。


 う~ん、確かに、英雄色を好むと言うからね。

 と、なると俺もいいのかな? と、思いだしたよ。

 だからさ、「そう、そうなのかな?」と、町長さんに嬉しそうに述べたら。

「はい、そうです……。(うふ♪)」

 と、町長さん本人も嬉しそうに述べてきたよ。


 もうこうなると、後はどうにでもなれ──カミさんにさえばれなければ良いわ! と、思い出し始めた。


「じ、じゃ、少し遊んじゃおうか? 桁を外して?」


 まあ、誰でもこんな台詞セリフになるよね。


「はい、じゃ、呼びますね……。お蝶! お蝶! お蝶はいるか、お蝶──!」


「はぁ~い、旦那どうしたんですかぁ~?」


 町長さんさんの、"お蝶" と、呼ぶ声に合わせるように女性の声が聞こえてきたよ。それもさ、俺よりも年上だと思う声だけど……。


 町長さん大丈夫?


 俺のカミさんは、あの美と豊穣の女神フレイヤだよ。

 まあ、うちのカミさんとまではいかないにしても、ある程度は、見栄えのある女性ではないと俺は、マジで怒っちゃうし。いきなり年増のおばさん出てきたら、本当に命はないからね。


 取り敢えず召喚の話しも無しだから。


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