第7話 前世からの女性? (7)

 と、いう事で今の俺は大変に都合がよい事に、邪悪な魔物のような容姿のお陰で、背に羽があるみたいだから、何処遠くへ飛んで移動もできる訳なのだよ。


 まあ、俺の目の前にいる女性は、絵画や彫刻のように艶やかな淑女の女性だけれど。これ以上は俺自身も巻き込まれのは御免だから置いて行くことにする。


 と、言う事ですから、俺自身は飛んで行きますか──。


 それでは地元の皆さんさようなら、また、あう日まで~♪


「トォ、オオオオオオッ!」


〈ギュッ──!〉


「……ん? あれ?」


 思わず声が漏れたよ。俺は……。


〈ギュッ──!〉


 あれ? あれあれ?


 やはり、可笑しい?


 何だか重たい気がする?


 う~ん、やっぱり、可笑しな……?


 何故重たいのだろうか、とても不思議だな?


〈ブゥ~ン、バタバタ──〉


 俺は自身の背にある羽を更に力強く動かし、羽ばたかせた──。


 う~ん、でも?


〈ブゥ~ン、バタバタ──〉


 何度も俺は力強く動かしても、中々上空へと空高く舞い上がってくれない。


 だから俺は、何故だろう? と、思うのだよ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る