第3話 〜転移〜

「……んで、俺たちにやってほしいことは?」

「その7人の討伐、そして、3代目の神様……確か名前は…………ル、ルル、ルズ…ルゼ………ルゼア、ん……ルゼアン!」

「どんだけ忘れっぽいんだよ……」

「とりあえずルゼアンは討伐してきてほしい。【天使】【神】【女神】は行くことができないの。見ることはできるけど。それと、できればだけど、7人は元に戻す方法があったら元に戻してほしい」

「あったらな……それと、俺たちはこっちの世界に戻れるのか?」


春斗が質問した


「ルゼアンを倒したらおそらく、僕たちも干渉できると思うから、戻ることはできるよ、残ってもいいけど」


正直、4人はこの世界。地球では収まらないほどの力の持ち主だった。正直飽きていた。それが本音だ、もし今から行くランドが面白かったら別に残ってもいいと考えていた。両親。従兄弟。彼女、彼氏。などはいない。学校はもうどーでもいい


「あと、君たちを選んだ理由だけど、今から転移する異世界にはスキルとか、魔法がある。魔法はあっちで確かめたらいい。スキルは、いわばその人の特技を強化、補正をするものだ。例えば【剣術】スキルがあった所で上手いとは限らない。そもそも剣が上手くなければ【剣術】スキルは習得できない。ここまでくればもうわかると思うけれど、君たち4人は色々な特技を持っている。つまり異世界に行っても、すぐ死ぬようなことにはならないはずだ」


「てことは、多分俺は体術系のスキルだな」

「私は何かを作る系かな?」

「俺は相手の心を読み取る的な?」

「…私は………やっぱ、数学?」


4人は自分の特技を考えた。


「うん。多分そんな所だね、それじゃあ次は種族について説明しようか。まずはヒューマン。ヒューマンはその数がとてつもなく多い種族なんだ。ただし、これといった長所はないけど。そしてビースト。この種族は魔法は使えない。その代わりに身体能力がものすごく高い種族なんだ。あとは……ゴースト。ゴーストは輪廻転生から外れた人や魔物のことを言うんだ。ある程度強さのある人にしか見えないから、一説によるとヒューマンよりも多いと言われてるけど、僕が確かめたら、ヒューマンの方が少しだけ多いことがわかったよ。そして、魔人族……魔人族は魔法能力も、身体能力も高い。それにか加えて魔物も操れる。実質最強の種族だね。あとは……精霊族,エルフ、ドワーフ,マーメイド,竜人族、神族とかだね。そしてルゼアンは神族だ。だ…………ふー、疲れたー。」


長い説明が終え、シンはホッとしている。しかし今度は秋也がシンに質問する。


「俺たちはどこに転移させられんだ?」

「それはーーーーーーーーーー」


ここからの説明をまとめるとこうだ。


まずランドには7つ大陸がある。


天空地ムーン


マーズ大陸

マーキュリー大陸

ジュピター大陸

ヴィーナス大陸

サターン大陸

サン大陸


お金に関しては……


『1円=1ラド』


【一】1ラド=鉄貨

【十】10ラド=大鉄貨

【百】100ラド=銅貨

【千】1000ラド=大銅貨

【一万】10000ラド=銀貨

【十万】100000ラド=大銀貨

【百万】1000000ラド=金貨

【千万】10000000ラド=大金貨

【一億】100000000ラド=白銀貨

【十億】1000000000ラド=大白銀貨


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「つまり俺たちはマーズ大陸の【サー大草原】ってとこに転移するんだな」


春斗が、コーヒーを口にしながら淡々と話をする。


「そーゆーこと。どこに転移するかは分からんないけど、国からも近いし、魔物も雑魚だからね。君たちなら盗賊が出てきてもいけるっしょ」


春斗は人を殺したことがある。感想は、「思ったよりも平気」だそうだ。そのかわりいいもんではないとも言っている。


「んじゃあー、行くかー」

「分かったわ」

「おけぇ」

「うん……」


春斗の言葉にみんなが頷く。シンも、最初の威圧感はどこにあるのかと思うような風に変化していた。秋也曰く、その状態でも嘘か真実かしか分からないと言っているが……


「それじゃあ、お元気でー」


シンが笑いながら手を振る。

4人の足元に、紫色の魔法陣のようなものが浮かび上がる。


「絶対にルゼアンを倒してやるよ」

「うんッ!」

「シンくん、バイバイ!」

「ばいばい!」


視界が白く、いや真っ白に……いや、まるで神様が祝福してくれているかのような神々しさを放った白銀の光が4人を優しく包み込む。

新しい物語の第一歩として……


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「…………ふふっ、あははっ♡それじゃっ、頑張ってね……ーーーーーーーー」



残ったシンはただひたすらに笑い、邪悪な笑みを浮かべていた。その正体はアキヤですら見抜けないほどのものだった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る