第30.5話 博士と助手と◯◯◯


※コウが遊園地で資料を探している同時刻





「これくらいですか?博士」


「そうですね、助手。充分確保出来たのです」


どうも、アフリカオオコノハズクの博士と、助手のワシミミズクです。我々はぺぱぷに頼まれたライブの警備の増員をしていたのです。全く長を使うとは…このお礼はしっかり貰うのです


えっ?そんなこと忘れていた?長はサボってなんかいないのです。それより忘れていたのなら過去のお話でも見てくr


「博士、ここからどうしますか?」


おっと、助手からの質問に答えなければいけません


「そうですね…。あの二人がちゃんとスカウトしているのか確認しに行きましょう」


「タイリクオオカミとアミメキリンですね。仕事をしたのか確認するのも長の仕事、と」


「そうです、助手。流石ですね」


「当たり前です。我々は賢いので」


あの二人がもしサボっていたらバードクローでお仕置きなのです。本も没収なのです


「では早速ロッジに…」


「いえ、遠回りしていきましょう。セルリアンも気になりますし…」


「なりますし?」


「久しぶりに二人で外に出ているのですから、せっかくなのでゆっくり行きましょう?ミミちゃん」


「…!そうですね、コノハちゃん」


名前で呼ぶのも久しぶりなのです。最近忙しくて二人の時間が取れませんでしたからね。ミミちゃんが微笑みました。他のフレンズでは分からないくらいの変化でしょうが博士には分かります。賢いので



*



その後カフェに行き、ぺぱぷが遊園地に向かったという情報を聞いた後、ロッジに向かいました。受け付けにいたアリツカゲラに案内されて二人の元へ


「やあ博士、どうしたんだい?」


「私が推理してあげる!これは…デートね!ロッジにお泊まりでしょう!?」


「ほう?ポンコツ探偵の癖に当てるとは、やりますね」


「博士はまたそうやって…」


ミミちゃんが顔真っ赤にしてますね。いい顔いただきっ!なのです。ただしオオカミには見せないのです。あとこう言っとかないとキリンはまた変な推理を始めますし、間違いではないのでいいのです


「それより、スカウトはしたのでしょうね?」


「ああ、ハンター達に声をかけたよ」


なるほど、いい判断なのです。これは合格をあげてもいいでしょう


確認は出来ました。今日はここに泊まっていきますか



…おや?なにか嗅いだことある匂いが…



「何か食べましたか?」


「ええ、残っていたカレーを食べましたよ。もうなくなっちゃいましたけど」


カレー…ですか。羨ましくなんてないです。数日前に食べましたから。羨ましくなんてないです


「ヒグマに作らせたのですか?」


「違うわよ。コウが作ったの。ヒグマが作ったのとはまた違う美味しさだったわ」


「「コウ?誰ですかそれは」」


「ああ、博士達は彼に会ってないのか。かばん以来のヒトだよ」



「「ヒトが来たのですか!?!?!?」」



なんてことなのでしょう…!まさか、パークにヒトがいるとは…!この口振り…ヒトのオスで、友好的なようですね。しかし…


「長に挨拶しに来ないとは…」


「彼にも事情があるんだ。それに関しては私達から言うことではないけどね」


「そのヒトの特徴と行き先は?」


「フードとマントを着けて、今はバイクでじゃんぐるちほーに向かったよ。今何処にいるかは分からないけどね」


「バイク…なるほど、情報感謝するのです。助手、明日向かいますよ」


「わかりました、博士。アリツカゲラ、部屋を案内するのです」


「はい、ではこちらに」


情報をまとめてから寝るとしましょう。部屋はもちろん助手と一緒です。特に変なことはないですよ?ええ、ないですとも





「では行きましょう、助手」


「はい、博士。お前達もセルリアンには気をつけるのですよ」


「ああ。そうだ、もし彼にあったら歓迎してやってくれ。きっと彼も喜ぶから」


「わかっていますよ。ではまた」


どのようなルートを辿っているのか分かりませんが、ジャングルで聞き込みをすれば大丈夫でしょう。バイクなんて物そうそう見ませんので







────────────────────







「…久しぶりだな」


──元気そう…でもないわね、大丈夫?


「大分良くなったが、万全とは言えん。代わりに余の従者が動いてくれている。余も速く動ければいいのだが…」


──しょうがないわよ。あんた一人であのセルリアン相手にしたんだから。後で働いてもらうからいいわよ


「…すまないな。そうだ、彼については聞いたか?」


──コウ、だっけ?森に出た中?大?型黒セルリアンと、遊園地の仮面セルリアンを倒したみたいね


「ああ、なかなかの手練れた。


──まだ判断は早いわ。力は私達にも劣らないけど、これを解決できるかは分からないし、安心は出来ないし


「…それもそうだな。あれらはどうなった?」


──水辺は私が、砂漠はあいつが。雪山はあの子が倒したわ。久しぶりにあの子達に会ったから張り切っていたわよ


「そうか。ならば余が倒すはずのセルリアンは…」


──さばんなちほーの奴ね。幸い、彼はそこを通るみたいね。まぁ苦戦はしないんじゃないかしら?


「そうだといいのだが…」


──なんだかんだどうにかなるわよ。もしダメだったら私達が何とかするわ


「…ありがとう。よろしく頼む」


──ジャパリまん置いとくから、今日はそれ食べて寝なさい。私はへいげんの様子を見てくるから。お休み


「ああ、お休み」

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