新撰組よ!『誠』の大旗を掲げていざ戦え――

序章

《はじめに》


―――


 私が何故このテーマで卒業論文を書こうと思ったかについて、理由は二つある。


 一つは自分が子どもの頃から歴史、特に日本史が好きだったという事。


 二つ目は、中学・高校と歴史を勉強していく中で、幕末及び明治維新についての事柄がすごく興味深く、特に新撰組の活躍やその隊士たちの考え方や生き方に感銘を覚えた事にある。


 そして自分の中でそれは興味の域を越えてもっと調べてみたい、という風に思えるようになったのである。



 学校の授業で習うような部分だけではなくて、もっと奥深いところから新撰組を知ってみたいと思い、このテーマを選ぶ事にした。


 歴史上では彼らは維新側の武士たちからは敵とみなされ、世間からは「壬生狼みぶろ」と恐れられて悪者扱いされていたが、実際は彼らは幕府を心から信じ、『誠』の精神を最期まで貫いた。


 私はこういった彼らの生き方は結果的には敗れてしまったけれども、すごく立派で尊敬するに値すると思う。



 これまで周りの人たちから誤解されがちだった新撰組について、隊士たちの信念や考え方、そして各自の生い立ちから性格に到るまで考慮しつつ、私も『誠』の精神で論じていきたいと思う。




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