《3巻発売日》第979話 萌え萌え過ぎる袋田大子城

 この城、改めて見るとすべての装飾が萌え美少女だ。


襖絵、欄間、襖の取っ手、洋室のドアノブ、洋室の絨毯、明かり取りのステンドグラス、瓦、避雷針、トイレの便器、手水の石、鹿威し、風呂の湯口、浴槽も美少女が描かれたタイル貼り、庭のオブジェ、庭の灯籠・・・・・・何もかもが美少女だ。


「萌え美少女のテーマパークか!?」


俺ですら頭を抱えたくなるほど『萌え美少女』の無駄使い・・・・・・?


お前男だったよな?


一人だけ男を発見してしまう。


テニス部部長でなぜか一度も制服姿を見せていない、めちゃくちゃ可愛い男子・・・・・・。


混ざってしまっていたのか?


まぁ良い、可愛いから。


風呂の湯口の萌え美少女って間違いなくスロバキア王国女王バートリ・エルジェーベトの趣味じゃん・・・・・・。


リアル過ぎるから落ち着かない。


そこから配管で引かれた袋田の湯が出てきている。


そして、もう七体、・・・・・・変態か?


美少女のお股から大子から引かれた湯が、ちょろちょろと出ていた。


しかも、七福神化しており七体に囲まれている。


この浴室、俺専用らしく、女性用は湯口は美少女だったが、それ以外は落ち着いた物だった。


お初が、


「良かったじゃない、美少女に囲まれて」


と、にやりと嫌み的な微笑みを見せていた。


くそ、バートリ~~~~~・・・・・・変な物開発しやがって、これは流石の俺でも引くから。


俺の部屋から見る庭・・・・・・庭の灯籠もバートリからの物で、頭後ろから蝋燭を入れる形となっており、目と微笑んでいる口が光るという不気味な物。


庭には小さな川が作られ、その川に沿って各地の民族衣装を身にまとった美少女がびっしりと並んでいた。


・・・・・・うん、三十三間堂の千手観音みたいですね・・・・・・庭に並べるって怖いよ。


阿呆ですか?バートリ?


主に茶々達が使う御殿から見る庭は、プチモアイ像や各地の古い石像のレプリカが白い玉砂利と苔を合わせた上品な白州に所々に置かれ、くどくなく芸術的に置かれ落ち着いていた。


そして俺専用厠・・・・・・。


トイレの便器は前田家から送られた物らしく陶器製、形はごくごく普通の和式型なのだが、細かく美少女が描かれている。


九谷焼~き~~~~~・・・・・・大丈夫なのか?


用をしずらいって。


そして、茨城城と同じくなぜかエ●リアタンが壁に等身大で飾られていた。


座って見上げて見るとさげすみの目はパワーアップしていた。


左甚五~郎~これは作らなくて良かったのに・・・・・・。


う~もうテーマパークなら絶対ウケるよ。


平成時間線で秋葉原にこんなテーマパーク?スーパー銭湯?作ったなら絶対長蛇の列だよ。


う~萌えが集まりすぎると気持ち悪い、いや、使い方が悪いような・・・・・・。


萌えを理解していない藤堂高虎と山内一豊が主体となって造った城は、萌えの大渋滞だよ。


城の外には石畳で広い広場が造られ、中心には・・・・・・武甕槌大神が美少女化されて鎮座していた。


石畳の先は久慈川に続き、川は整備され海から小舟が行き来出来るように今も整備中らしい。


うん、水運を活用するのは良いんだけどね。


はぁ~と少々ため息が出てしまったが、良い点もあった。

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