第789話 シチリア島

  スロバキア王国に行くメンバーは、いつもの茶々、お初、お江、桜子、小滝、ラララ。


蒸気機関外輪式推進装置付機帆船型鉄甲双胴型戦艦


戦艦・伊弉冉尊・艦長・黒坂真琴


砲撃型潜水艦


潜水艦・ 月夜 ・艦長・柳生宗矩(潜水艦隊艦隊長)


潜水艦・健御名方・艦長・猿飛佐助


潜水艦・蛭子命 ・艦長・霧隠才蔵


潜水艦・木花咲取・艦長・東住麻帆


潜水艦・金毘羅 ・艦長・東住美帆


輸送船・5隻


の、艦隊編成で出航した。


途中、真田幸村に任せてあるシチリア島による。


シチリア島も灯台を兼ねた日本式天守閣を持つ海城が造られており、そこに入港した。


「御大将、御健勝でなにより」


と、真田幸村が出迎えた。


「スロバキア王国に行くついでに立ち寄った。どうだ?シチリア島は?」


「はっ、とても温暖で作物が育つのでやりがいがあります」


農政改革の専門家に育った真田幸村は生き生きとしている。

ザルにいっぱいのオリーブの実や、レモンなどの柑橘類を見せてくれた。


「そうか、それは良かった。二つ頼みたい事があるのだが良いか?」


「なんでございましょう。御大将の命ならなんでも引き受けますが」


「農業学校の設立と、カイロの桃信と琴彦の手伝いを頼みたいのだ」


「農業学校で民達に今まで培ってきた農業技術の伝授ですね?わかりました。桃信様、琴彦様は何をなさろうとしておいでで?」


「乾燥地帯の緑地化を始めている。幸村の灌漑技術で協力して欲しい。長い仕事になると思うが」


「はっ、御大将の未来構想の為ですね?わかりました。長けた家臣の送らせていただきます。それより兵は?」


「うむ、兵もいつでも動けるようにしておいてくれ。ただ、出来る限り戦には持ち込みたくはないがな」


「戦は嫌な物です。人は争わず作物を作って豊かに暮らせるのが一番」


日焼けした肌にニヤリと白い歯を見せながら言う真田幸村。


史実とは明らかに違った印象を持つ男になっていた。


「御大将、オリーブの油が大量にあります。揚げ料理がお好きな御大将、どうかお持ちください」


と、大量の樽を出してくる。


「うん、ありがとう。半分は信長様に送って。オリーブオイルは健康に良いとされる油だから特に生産量を増やして世界に出回るように頼む」


「御意。今晩は是非ともお泊まりください。シチリア島の産物でもてなしとう御座います」


「急ぐ旅ではないから御相伴にあずからせて貰うか」


海産物のパスタや、ピッツァにオリーブオイルをかけた料理に舌鼓を打ち、翌日出航した。

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