第636話 サルデ-ニャ島サッサリ攻略戦・その3

 俺は闇夜に紛れてサッサリ港城塞に忍び込んだ。


「敵に気が付かれる前に兵士は皆殺しとする。自爆はさせるな。敵の水中船の手がかりを処分させるな」


御大将に怒られてしまうだろうな。皆殺しの指示など出してと考えたが、今は今後、黒坂水軍の驚異となりかねない敵船の情報を掴むことが大事。


「頭、兵士達が出撃しましたぜ」


「なに、それは真か?」


城塞の石垣に登り北の海岸線を見ると煙が上がっていた。


「よし、敵を引きつけておいてくれるらしい。今のうちに城門を閉め帰って来れないようにしてしまう。そして、残った兵士を」


と、首を斬る配下に合図をする。


「城門の守りに霧隠才蔵とその配下15名、なんとか持ちこたえて見せよ」


「はっ、しかと」


俺は城塞の奥に忍び込んで次々と敵兵士を抹殺した。


そして、石垣で人工的に作られた洞窟にたどり着くと、そこは海水が引き込まれた施設になっており、変わった形の船が二隻止まっていた。


配下に無言で手で指示を出す。


船の周りにいた敵兵士を次々と殺した。


一時間後、息のある敵兵士は消えた。


「これが、敵の切り札か・・・・・・俺にはわからん。御大将に見ていただくまでこの船を死守する」


「はっ」


配下に指示を出し俺はすぐに城塞の一番高いところに、日本国旗と真田家の家紋の六文銭の旗を掲げた。


あとは、約束の時間まで死守するのみ・・・・・・。

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