第602話 戦車と馬車
左甚五郎に頼んだ馬車と戦車、痛馬車は4頭引きの萌え萌え装飾の馬車、そして、織田信長用に神輿と言うより平成時代初期までよく見たような霊柩車のような馬車は装飾がド派手なだけで特殊な構造はしていないため、うちの職人達が作り始めればすぐに完成したが、問題はアームストロング砲を搭載馬車。
箱状の荷台にアームストロング砲を搭載したが、衝撃で三発撃つと、きしみ始め五発でばらけてしまった。
そこで左甚五郎は俺がこの世界線に持ち込んだ技術ドーム型パネル工法を採用し、それを銅板で覆った。
さらに衝撃を吸収できるように、歯車の軸をバネ板と呼ばれる衝撃吸収材を取り付けた。
まるで天体観測ドームのような物を馬に引かせる。
試射を繰り返し行い、アームストロング砲の衝撃に耐えうる物を作り上げた。
おそらく世界初戦車だろう。
「パンツァーフォー、この戦車馬車を大洗型戦車と名付ける」
あんこうさん号・うさぎさん号・かめさん号・アヒルさん号・・・・・・と、名付けようかと思ったがそれはやめておいた。
大洗1号・2号・3号・4号・5号・6号・7号・8号・9号・10号
織田信長がいるマドリードに織田信長用馬車と1号から5号までを伊達政道に運んで貰った。
「おにいちゃん、うちの国にも欲しい~」
と、袖を掴んで今日は甘えん坊モードを演じているアセナ。
「残念だが、武器商人になるつもりはない。どこの国にも譲るつもりはない」
そう言うと、アセナは口をとがらせていた。
しばらく炭酸ジュースにセンブリやノ二の発酵エキスを入れられる小さな嫌がらせが続いたが、我慢だ。
戦車はアームストロング砲搭載型と銃口だけの窓を持つ鉄箱形も開発、銃口だけの箱形戦車を「酒列型戦車」と名付けた。
大洗磯前神社と酒列磯前神社からの名前の拝借だ。
どうもアニメの影響で、大洗磯前神社のが単独で有名になってしまったが本来は両神社を参拝するのが作法なのだ。
しかも酒列磯前神社は参拝したあと宝くじが当たったと言う都市伝説がある神社なのだが・・・・・・。
マドリードから戦車の大量受注が来てしまう。
「御大将、上様が大変気に入られ30台は欲しいと申しております」
「・・・・・・30台・・・・・・作れなくはないが、どう使うのかが気になる所・・・・・・よし、俺がマドリードで直接聞く、政道は鉄の買い付けを頼む」
「はっ、かしこまりました」
俺はラララとアセナ、ミライアを連れ紅常陸隊を中心とした50人の警護を引き連れ、馬車でマドリードを目指した。
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