第578話 新学校設立・常陸国立茨城城女子学校ジブラルタル校

 話の流れ的にも唐突なのかもしれない。


しかし、そうでもない。


1000人という途方もない側室候補達はジブラルタル城下の宿屋や教会・修道院で待機している。


俺も一応は書類に目を通したり、裏柳生からの調書を読むと、貧しい農村の出の娘を養女にしているのがほとんどだった。


そりゃあ、怪しさ全開の俺の側室には実の娘を出したくはないと言う親心なのだろう。


しかし。そうなると面接から落とされた者の処遇を考えると、心が重い。


なので、柳生宗矩、桜子と小滝に学校設立の手配を頼む。


ハード面としての建物は古く朽ち果てようとしている教会を買い取り、改築するとして、教育を任せられるのは信頼できる者でないとならない。


常陸国立茨城城女子学校ジブラルタル校だ。


先に卒業生が料理店を出しているので、そこの卒業生にも教師として参加して貰う。


校長・柳生宗矩

副校長・桜子

副校長・小滝

語学通訳・ラララ

教師長・東住麻帆  

教師長・東住美帆

教師・常陸国立茨城城女子学校卒業生3人(右大臣黒坂常陸守直営食堂ジブラルタル支店兼業)


教えることは料理は勿論、養蚕業・機織り・陶磁器作りなどだ。


側室面接に落ちた者、本人に希望をとり、そこで学びたいと言った者は、黒坂の名で保護して学校生徒にする。


下手に帰らせて娼婦にされたり、虐待などされたらかわいそうだからだ。


一度側室にと差し出してしまっている以上、俺が好き勝手にすることに異を唱える事を難しくしてしまう。


学校生徒として保護下に入れてしまうのだ。


これは日本国でも一度した手法だ。


「御大将、教師が不足しております。やはりヨーロッパの者が教育者として必要なのですが」


と、東住麻帆が言ってくる。


「やはり文化が違うからな。もうしばらく待ってくれ。誰か考えよう」


現在、面接に落とされたのは100名ほど。


なんとか問題は起きていないらしいが、これからどんどん人数が増えるとなると考えないとならないだろう。


誰か知り合い・・・・・・?


ガリレオ・ガリレイを呼び出すか。


ガリレオ・ガリレイは以前に知り合っているため、手紙を出すと快く来てくれるという。


娘も天文学の手伝いをしていたので一緒に来てくれるらしい。


助かる。


まだまだ考えないと。


ん~、羽柴秀吉のどこかの伯爵夫人だったらしい側室はどうなんだろうか?


次に会ったら聞いてみよう。


そう言えば前田の松様は今どこだろう?


頼りになる松様を呼び寄せたいな。


前田利家に連絡すると、ちょうどこちらに来る途中らしい。


着いたら頼んでみよう。

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