第539話 新航路
オーストラリアは前田慶次に任せて、海にでる。
目指すはジブラルタル城なのでインド洋を渡り喜望峰を向かう航路がうちの艦隊としては通常なのだが、オーストラリアから南アメリカを向かう航路を選ぶ。
「御大将、これでは南アメリカ大陸に船を停泊させ、陸路でカリブ海に出て行く航路になりますが」
と、艦長の真田幸村が聞いてきた。
パナマ地峡には石畳の広い道が建設してあり、現在も高速輸送連絡船が使う航路として活躍している。
「いや、武甕槌で大西洋に出るつもりだが」
「まさか?また、陸路を引っ張るのですか?」
以前一度、パナマを陸送する無茶苦茶な作戦を実行したことがあるが、あの時の船には蒸気機関は積んでいなく重量が今より軽いから出来たこと。
現在の蒸気機関外輪式推進装置付機帆船型鉄甲船戦艦では無理だ。
平成時代の大型特殊トラックでも厳しいだろう。
「幸村、とりあえずこのまま東に進んでくれ。目指すはインカ帝国の港だ。そのあとは追って指示する」
「はい、インカ帝国の巡察ですね。わかりました」
と、幸村は船員にインカ帝国へ目指すよう指示を出す。
「真琴様、真琴様の地図ではこの大陸も南にくだれば大西洋につながっているのですね」
と、お初は言う。
「あぁ、そこだ。今回はその航路を使う。だいぶ荒れる海らしいがこの船ならもってくれると信じている」
チリの南端を通って大西洋に出るつもりだ。
大航海時代、南蛮ガレオン船で出来たことが蒸気機関外輪式推進装置付機帆船型鉄甲船戦艦で出来ないわけはない。
だからこそ挑戦する。
南アメリカ大陸の巡察をしてからその海域に進めば、夏近くになると想定している。
冬の季節は大荒れだと聞いたことがあるからだ。
いずれ、南極に旗をなびかせる為の航路開拓。
それを計画している。
南極も日本国にしてしまうつもりでいる。
活用は難しいが、実は地下資源の宝庫。
俺が育った平成より先の時代にはその地下資源が活用されるかもしれない。
なら、今から領有権を主張し実行支配してしまおうと考えている。
氷に閉ざされた大地なのに、地下には温暖な大陸であった事を示す石炭が眠っているのが不思議な魅力だ。
俺はこの大陸こそが、ムー大陸もしくは、アトランティス大陸なのでは?と、想っているがそれを証明する事は出来ないだろう。
未来にはそれを証明する者も現れるかもしれないが。
そんな希望と言うロマンを胸に抱きつつ、船は南アメリカ大陸を目指した。
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