第433話 救援
「黄色い旗を靡かせている船がこっちに来る!しかも、大きい」
あ~敵国も巨大戦艦を造ったわけか。
最早この海戦は俺の完全な負けだな。
悔しい悔しい悔しい。
取り返しのつかないことをしてしまった、どうにか兵たちを助けられないか。
兵たちの命を・・・・・・。
俺は涙を流しながら頭の中ではひたすらそれだけを考えていた。
俺の首を差し出せば降伏も許されるか?などと考えている。
それを言いたいが口も縛られてるため言えない。
こういう事も言わさないためにか?どうにかして、口に噛まされている布を取ろうともがいていると、
「あっ!あっ!あっ!あの船、馬印は上様の南蛮兜の馬印です。見えます見えます!織田木瓜の旗に前田様の梅鉢の家門の旗、あっ!柳生宗矩殿の家門に蒲生氏郷様の家門、それに千成り瓢箪まで見えます。間違なく、味方、味方ですぞ、およそ40隻見えます」
敵の後ろに織田信長専用南蛮型鉄甲船KING・of・ZIPANGⅢ号を先頭にした見慣れた黒光する南蛮型鉄甲船戦艦がどんどんと近付いて来るのが見えた。
なぜにここに?不思議に思いながらも安堵ともう少し早ければとの複雑な感情が入り乱れる。
織田信長専用南蛮型鉄甲船KING・of・ZIPANGⅢ号は正面にもアームストロング砲を8門搭載しており撃ちながら前進して来る。
するとその砲弾が敵船に当たり燃えたり爆発したり、沈み始める船が出てくる。
狙われないよう密集していた敵船団は散り始めると散り始めた合間に突っ込んでアームストロング砲を撃つ蒲生氏郷達の船により一気に形勢は逆転。
次々に沈む敵船、慌てた敵は蜘蛛の子を散らすようにてんでんばらばらにカリブ海の水平線に消えていった。
助かった・・・・・・。
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