第353話 常陸国立茨城城女子学校新産業・美少女萌酒

 常陸国立茨城城女子学校の生徒は一定の年齢になると、重臣達が見込んだ家臣達と見合いをして嫁いでいくようになっているのだが、そのためか入学を希望する者は後を絶たないでいる。


そのため、年々生徒は増え続けたので五浦城分校・水戸城分校を作りそれに合わせて『右大臣黒坂常陸守真琴直営食堂』も、各城下に出店もしていた。


機織り・養蚕業・食堂・陶器製造・絵師など多種に渡り生徒達は活躍している。


そんな中、新しい産業を思い付く。


生徒達が造る口噛み酒、それを萌な美少女が描かれた常陸萌陶器に詰めて売る事を思い付いてしまった。


学校をとりまとめている茶々に言うと、


「その前に常陸萌陶器がなぜに売れてるかが理解出来ないのですが、千利休も花見の野点には良いが茶室には合わないと申しておりますし」


「わびさびの世界には確かにあわないけど、酒は違うだろ?」


「売れないと思いますけど、酒作りその物は良いかもしれませんね」


「普通の日本酒では駄目なんだよ、そこは生徒達を造る口噛み酒だからこそ付加価値が有るんだよ」


と、力説すると茶々は頭を抱えていた。


「わかりました。取り敢えず100本だけ作ってみましょう。売れなかったら普通に日本酒造りにいたしますからね」


と、口噛み酒作りが始まった。


茶々、わかってないな、俺みたいなちょっと変わった趣味嗜好がある者が買うんだよ。


売れない訳がない。


結果、俺がオーストラリアに行っている間に作られた「美少女萌酒」100本は即完売。


話題を呼び、「右大臣様の不思議な力にあやかれるかも」などと尾鰭が付き注文が大殺到し茶々はてんてこ舞いになったのを知るのはオーストラリアから帰ってきてからの事になる。

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