第197話 常陸国立茨城城女子学校

新土浦城から改名した茨城城は無駄に広い。


三ノ丸廓には空き地がある。


そこに学校となる建物を建設を始めた。


これこそが、茶々達に色々な役職を与えた理由。


この学校に口減らしで売られた女や孤児などを集め教育をする。


ただ、学校運営には金がかかる。


俺の私的な金での運営には限界がある。


だからこそ養蚕業・反物生産とのセット。


働きながら金を稼ぎながら、学ぶ場の提供をする。


読み書き・算数・料理を学んで貰い、商家や武家で働ける人材の育成が目的。


読み書きはお江、料理は梅子、桃子、算数は今井宗久から番頭を派遣してもらえる約束を取り付けた。


今井宗久には、その学校で作られる反物を優先的に販売する約束をした。


学校は、教室となる三十畳の部屋二室、住まいは長屋六畳二間のを凡そ60人、二人で一戸として三十戸を建てる。


養蚕業をする蔵と反物を作る機織機を三十台用意した作業場も作る。


まずは、5・60人から始める予定。


建てる廓には、桜川町に近い北郭とした。


学校を城内に建てるのは広い城なだけではない理由がある。


集まる者を女性が多くなる事を想定している。


なので、夜中忍び込み不埒なことなどするものが現れないように城内。


城内なら城守衛奉行のお初の率いる守備隊800が目を光らせている。


城の守備隊は四直三交代勤務制、常時200名の火縄銃改を携えた物が守備に徹している。


怪しき者は容赦なく火縄銃改が向けられた。


パネル工法で作られる学校は三ヶ月程で形となったので、遊郭に売られてくる若い娘達を中心に買い取りを命じた。


その買い取りは、領主が『手当たり次第、女を買い漁ってる』などと噂がたったが暫くは仕方ない。


結果が出れば評価も変わるはずだ。


常陸国黒坂家立茨城城女子学校と命名、手探りながら学校運営を開始する。


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