第15話 幼女三人目キター美少女キター
幼女が来るようになって三日目の朝、今日も小さい方の女のコが惰眠をむさぼっている俺の上に乗って足をパタパタさせている。
幼女は朝が早い。
そこが気に入ってしまったのだろうか?
「舐め舐めお化けちゃん、おはよー」
そんなお化けではないぞ俺は。
「あしょぼ~あしょぼ~」
パタパタさせている足の裏をつ~っと優しく指でなぞってやった。
「くは~くちゅぐった~きゃはははは」
「お江またここで遊んでるの?こんな布団お化けと遊んじゃダメよ」
グリグリとかかとで布団を蹴るのはやめて痛いから。
「おもちろいのに~」
なんで俺、幼女にかまわれてるのかな?
おもちゃにされてるのかな?
さて、そろそろ顔を出して見てみるか。
と、顔を出そうとすると、布団が軽くなった。
ん?今日は早い帰りだな?
と、布団から外を覗こうとしたらきらきら光る眼(まなこ)が俺を覗いてた。
「みちゅけた~舐め舐めお化けみちゅけた~」
と、ケラケラ笑ってる。
子供って無邪気で良いな~。
「とりゃ~とっとと出てこい」
バシッ
布団ごとケツを蹴られた。
流石にこれは怒らなきゃと、一気に立ち上がると驚く幼女二人。
可愛い。
「食べちゃうぞ~」
と、少し脅かしてやると部屋を逃げ始めた。
俺が与えられてる部屋は広く20畳からあるので駆け回るくらいはあった。
軽く鬼ごっこ気分で布団を被ったままマントのようにして追いかける。
「きゃはははは、こわい~」
「うわ、こっちくんなよ~私は恐くなどないんだからな」
驚き喜びながら逃げ惑う二人を追いかける。
俺、高校生なのになにやってるかな・・・。
母方の祖父母の家で従兄弟をからかってる時みたいじゃん、と、思いながら部屋をぐるぐる回ってると繋がってる部屋の襖が開いた。
お、侍女でも迎えに来たのか?と思ったら中学生くらいの、でも、目鼻立ちの整った美少女が立っていた。
布団を被ったまま走る俺を蔑むかのような視線で見る。
俺は動きが止まってしまった。
「なにをしているのですか?朝から騒がしい」
「茶々姉様、舐め舐めお化けとあしょんでるの~」
「私は違いますよ、姉上様、お江を迎えにきただけですから」
と、言う姉妹を見た視線を俺の方に移して上から下までじっくり見る。
「あなたは?」
「あ、あ、俺?俺は黒坂真琴、織田信長の客分で世話になってる」
そう言うと、なぜか驚いたようで口に手を当てていた。
「そうですか、あなた様が伯父上様を助けてくださった、黒様・・・、茶々です、見知っておけ」
「茶々姉様、変態舐め舐めお化けでしゅよ~」
うん、それやめて、確かに舐めたけど。
「茶々姫様~、お初姫様~、お江姫様~どちらですか~」
と、大人の女性の声が廊下のほうから聞こえた。
「戻りますよ」
そう、美少女の茶々は言うと軽くお辞儀をして振り向き部屋を出ていった。
「またね~舐め舐めお化け~」
「うりゃっ」
うっ!お初に膝蹴りされた。理不尽な。
茶々、お初、お江、あ~織田信長の妹、お市の娘か。
茶々、可愛いなぁ。
あの子が豊臣秀吉の側室になるのか?若いのになぁ。
少し不敏に思えてしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます