雲が生まれる

雲が生まれてる

もくもくと煙が集まるように

うごめいて巻き上げるように

雲が生まれていく


どんどん暗く黒くなり

地獄の中にいるようだった


雷は鳴り続け

まもなくして雨も降りだし

道路は川になった


命の危険すら感じる雨に恐怖し

心臓を落ち着かせることもできないまま

何をすればいいのかわからず

ただうろうろとし

稲光におびえて

懐中電灯を握りしめた


逃げる?

どこへ?


怖い


少しずつ明るさが戻り雨が止んだ


よかった

何事もなく過ぎた

生きてた


でもまた同じことは起こる


だって雲は毎日生まれているのだから


雲は好きだけど

豪雨は嫌いだ


お願い、雲さん

少しずつ、少しずつ

優しく雨を降らせてください

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