第5話 22:40 月曜日の地震 part3

そこでは難民と化した人々がいました。

トイレに行くのに30分待ち。

何のアトラクションなのか。

その30分を有効活用してこれからどうするかはなしあった4人。

そこに先に難民と化していた、友達が1人加わり、計5人となりました。


そこで、まさかの事態が。

xさんが家から迎えに来てもらって帰ると言い出したのです!

その子の家はa駅から車で20分程度のところで、今日は学校はもう無いだろうということで、そのまま家に帰ることにしたのでした。

それに便乗したのが、後から合流した子と電車から共にいた子の二人でした。

三人はxさんのお父さんの車に乗って、帰って行きました。


う、うらぎりものーー!!


残されたのは、私と私と同じくらい家が遠いbさん。

二人は必死になって学校または家へ行く方法を探しました。


「もしもし。お母さんー?あのさ、迎えに来てくれない?」

「え?むり。4時間かけたら迎えに行けるけど……」

「あっ、うん。ですよね。知ってた。頑張って学校行きます。じゃ」

「頑張れー!ファイト~!」


何ともむかつく声援。

次。


「プルルル。ツーツー。」


タクシー会社だめ。

目の前のタクシー乗り場は100人くらいの長蛇の列。

次。


「プルルル。ツーツー。」


おい、バス!バス会社も繋がらないのか!

電話くらい出ろや!

目の前のバス乗り場は……無理だな。

こっちも、100人超並んでる。

次。


……って。全然選択肢無いじゃん!


他の選択肢?

そんなの、15分くらい歩いてからバス乗る。

まずこれはどうせ目の前の光景と同じだろう。

次。タクシーを探す。

いや、空のタクシー無いし。

次。難民続ける。

論外。学校始まってる。

次。次。次。次。次、次、次、次、次ーー。



あ、歩きって手があるじゃん。

歩きってどのくらいかかるのかなー。

ん?10km?……文化部にとってはクソゲーも同然だなー。はっ。ありえないし。10kmなんて絶対歩かないから。むりむりむりーー!


「あっ、10kmじゃん。余裕余裕!近いじゃん!歩こ!愛菜でも大丈夫やって!」(bさん)


というわけで、けっこう蒸し暑い中を10km歩くという超のつくほどのクソゲーをすることになりましたーー。

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