第35話 出発の朝!


宿屋でアンジェに、俺の胸当ての裏に革を縫い付けて貰っていた。


この革は、宝探しの時に倒したファントムから、入手した貴重な革

だったのである。


ロックベアーと言う魔獣から、取れた皮を鞣して革にした物だ。

希少な魔獣だそうで、中々お目に掛からない品だとか?


俺は、運が好いのかも知れないな!


職人の俺に取っては、珍しい皮を見つけるのも目的の1つだからだ。


もっと一杯、珍しい魔獣の皮を見つけたい。


そして旅の果てには、俺は1人前の皮職人になっているだろう!


そう願いつつ、今は旅を続けている。


アンジェに頼んだ、胸当てに革を貼る作業も終ったみたいだな!


革と鉄の間には、魔法薬の接着させる薬を沢山塗ってある!


この魔法薬を塗れば、5年間位は、薬の塗り替えはしなくても

剥がれないのである。


こんな知識も、職人だから知っている。


普通の冒険者ならば、防具職人に頼んで、それでお終いだが

俺達は、色々な技能を修得しているから、ちょっとした事ならば

簡単にこなしてしまうのだ。


お金の節約にも繋がる。


その分の浮いたお金は、宿代や食事代に廻せる。


今回の浮いたお金は、ダンジョンに潜る為の資材に当てている


ダンジョンに潜るのも、簡単ではない!


食料も入れば、水もいる!


生活必需品なども忘れてはならない!


毛布・着替え・武具の手入れ用品・予備の武器などを用意する


因みに予備武器の1つは、アンが作り直す予定の杖の余り物を

合体させて、作り出す予定だ!


アンジェは、予備武器は魔剣になるな!


ヨハン爺さんの予備武器は、今回の戦利品の杖になる。


俺の予備武器は、ナイフしかない。


予備武器がナイフ1本だけってのも心許無い!


もしかしたら、ダンジョンで良い武器が見つかる可能性もあるから

態々、買ってまで揃えなくても好いだろう?


明日はダンジョンの町に向けて出発する予定だ。


早めに寝るとしよう!




......................................................




カザルヌオーヴォの町に向けて出発する!


道中で何も無ければ好いのだが。


何が起きても不思議ではない世界だ!


気を引き締めて、移動をして行こう。


みんな行こうか!


≪そうじゃの!・うん・ボクお腹空いたんだけど?≫

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