番外編①💓独占欲が嬉しいなんて思うのは可笑しいことかな?

事の発端はある常連客だった。


同年代くらいの彼は

スキンシップが過剰で僕を見つけると

背中や肩を叩いて来たりする。


それを久しぶりに店に来た

風夜に見られてしまったのが始まりだった。


『彼は誰ですか?』


怒気の含んだ声色で訊いて来た。


『店の、常連客、だよ』


風夜に突かれながら途切れ途切れに応える。


『君が誤解してるといけないから

言っておくけれど、彼が

ああいうことをするのは

僕だけじゃないからね』


数年前から常連客の彼は僕だけじゃなく

前々からいる他の

男性スタッフにもよくやっている。


まぁ、それとこれとは別で

風夜に抱かれるのは好きだ。


『そうなんですか……』


納得していない声色だ(苦笑)


『僕は風夜しか愛せないし愛さないよ』


あの日から一度も指輪を外したことはない。


『納得いかないなら、

思う存分に抱いてくれていいよ』


僕は風夜になら

何をされてもいいと思っている。


『ぁっ、んんっ、ぁぁ♡♡♡♡』


半ば、無理やりに近い形で

抱かれているけれど、

僕にはそれすら快感だ。


『あなた、

こんな抱かれ方されて

喜んでいるんですか?』


ベッドの中では意地悪な風夜だけど、

今日は怒っているのもあって

何時もより乱暴な抱き方だ。


それでも、そんなことは

僕にとっては気にする対象じゃない。


『そうだよ(๑^ ^๑)


どんな抱かれ方をされても

抱いてくれるのが君なら僕にとって

それは喜びと快感なんだよ。


君の、気が済むまで

抱いてくれていいからね』


慣らさずにれられて

痛かったのは確かだけど

その痛みさえも僕は嬉しいんだ。


止まっていた律動が再開された。


*:.*.:*:。∞。:*:.*.:*:。∞。:*:.*.:* 


事後、嫉妬で滅茶苦茶に

抱いてしまったことに対して

風夜は物凄く落ち込んでいた。


僕は嬉しかったんだけどね(笑)


ソファーで寝ると言い出した風夜を

ベッドにとどまらせた。


『“どんな抱かれ方をされても

抱いてくれるのが君なら僕にとって

それは喜びと快感なんだよ”って

さっきも言ったじゃないか』


独占欲丸出しの抱かれ方に

喜びを感じているなんて

普通の人なら異常に感じるだろうね(苦笑)


だけど、それが嬉しいんだ。


抱かれ過ぎて腰が痛いのは確かだけど

その痛みすら

いとおしく感じてしまう。


『どんな君も愛してるよ』


うつむいていた顔を上げた

風夜の唇にキスをした。

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