第18話 「哀悼の歌」を聴きに大阪へ
今週は名古屋から尾高忠明指揮大阪フィル・同合唱団の演奏会へ参りました。友だちに会いに行くタイミングに、ちょうど良いプログラムがあったので。
友だちのドイツ旅行のお土産話をたっぷり聞かせてもらい、国立国際美術館でシューベルトの眼鏡、アルバンベルクの「ベルクの肖像画」やマーラー像を鑑賞し、それからシンフォニーホールへ。
ああ、なんとブラームスは素敵なのでしょうね。
彼の合唱作品をもっと生で聴きたいものです。
さて、歌詞はどんなかと言いますと。
哀悼の歌
美しい人にも死はやってくる!
人類と神々の逃れられない定め
地底流のほとりに横たわるゼウス
その青銅の心臓を動かす術はないのだ
冥界の王の心を一度だけ緩ませたが
あと地上まで少しのところで連れ戻され
愛の希望を打ち砕かれたものがいた
アフロディーテは少年を癒すことができない
彼の華奢な体はイノシシに無残に切り刻まれた
倒れる神々の英雄を、不死の母は救う術を持ちえない
スケイア門に倒れる彼は、運命を受け入れるしかなかった
彼女はネレウスの娘たちとともに海底から姿をあらわし
名誉の死を遂げた息子のために嘆きの歌を歌う
見よ! 神々は泣き、女神たちも涙にくれるばかり
美しいものは過ぎ、完璧なものも崩れゆく
ただ、愛深き者たちの嘆きは美しく輝ける
凡庸な者たちは、歌もなく冥界へ下るのだ
だいたいこのような。
ネットで調べ、既存の訳を参考にしてまとめてみました。
コンサート会場では字幕がオルガンの左右に出るので、言葉とともに音楽を味わうことができ感動がより大きくなった気がします。あって本当に良かったです。
病後の尾高さんですけど、お元気お姿でしたよ。
しかしながら、演奏後寂しそうな顔で、チェコの巨匠「エリシュカ」さんの訃報、このタイミングでのプログラムの偶然に複雑な思いであるとおっしゃいました。
「哀悼の歌」ははからずも巨匠への祈りとなり、私は感じ入りました。
◇演奏会メモ◇
ブラームスチクルスⅢ
2019年9月4日(水)午後7時開演
悲劇的序曲 作品81
哀悼の歌 作品82
交響曲 第3番 ヘ長調 作品90
指揮:尾高忠明
合唱:大阪フィルハーモニー合唱団
合唱指揮:福島章恭(ふくしまあきやす)
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
会場:ザ・シンフォニーホール
◆曲についてのメモ◆
OTTAVAで林田さんがこの件で私が送ったメールについて
言われたこと。
・「哀悼の歌」は「交響曲第3番」につながる作品。
・シラーの詩3大(?)付曲作品のひとつ。
ベートーヴェン第九
ヴェルディ「ドン・カルロ」
そしてこの「哀悼の歌」
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