第5話 狂人について
わたくしがなにゆえ歩き方にこだわるかというと、歩き方ひとつでその人が狂人か否かが判別出来るからであります。螺旋階段を上るように狂人の歩き方はすべてのものがその者を攻撃しているかのように歩くのでございます。天上界と精神が繋がっている故に精神が安定しない、故に狂人と現世では呼ばれてしまうのです。心臓が常に握りしめられているのです。右側にはいつも般若心経を唱える坊主が見えるのでございます。坊主は頻繁に狂人に笑いかけてはさも自分は正義漢のような素振りで写経を始めるのでございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます