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エレベーターの中で私はソワソワしていた。


エレベーターが上昇するときが何故か

楽しく感じる。子供みたいに天井をじっと見つめたり、階数が上がっていく数字をみたりしていた。


大竹さんは私に声をかけることは無かったが

おかしく映っただろう。


回路からは螺旋状に上へと

回りながら歩いて登っていく。


私はどんどん景色が高くなるにつれて

はしゃいでいた。


高いところが好きなのだ


634まで到達したとき

景色が凄かった。高層ビルが可愛く見える。


人や車を見つけるのが大変なくらい

小さい。


「ここまで来ると、景色がかなり違いますね!夜になったら綺麗なんだろうな。。。」


私の浮かれているテンションとは

対象的な反応の大竹さんは


「高え。。」とそればかり

呟いている。顔が青ざめているのが解る。


私はもしかして。。と一つの可能性が浮かんだ。


もし私の思っている事が

当たっていたら早めに切り上げて降りたほうが良さそうだ。

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