1.…(18)
エレベーターの中で私はソワソワしていた。
エレベーターが上昇するときが何故か
楽しく感じる。子供みたいに天井をじっと見つめたり、階数が上がっていく数字をみたりしていた。
大竹さんは私に声をかけることは無かったが
おかしく映っただろう。
回路からは螺旋状に上へと
回りながら歩いて登っていく。
私はどんどん景色が高くなるにつれて
はしゃいでいた。
高いところが好きなのだ
634まで到達したとき
景色が凄かった。高層ビルが可愛く見える。
人や車を見つけるのが大変なくらい
小さい。
「ここまで来ると、景色がかなり違いますね!夜になったら綺麗なんだろうな。。。」
私の浮かれているテンションとは
対象的な反応の大竹さんは
「高え。。」とそればかり
呟いている。顔が青ざめているのが解る。
私はもしかして。。と一つの可能性が浮かんだ。
もし私の思っている事が
当たっていたら早めに切り上げて降りたほうが良さそうだ。
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