心に鍵を

 闇を吐かない努力をしなきゃいけない。

 最近吐き出しすぎた。

 また隠して生きていこう。

 泣くのは誰も見ていない夜だけでいい。

 本心を悟られないように。

 自分の気持ちも全て自分の心の奥に無理矢理封じ込めろ。そして鍵をかけろ。

 周りに迷惑かけてちゃ駄目だろう。

 だったらこんな日記も全て消さなきゃいけないんだけど。

 まだ踏ん切りがつかない。そのうち消す。

 あと数日は気丈に振る舞え。

 アイデンティティが瓦解しようとも悟られてはならぬ。

 自分の中に誰がいるか分からないのを隠せ。

 仮面は何処に置いた?

 さっさと拾うんだ。

 心の中で殺すのは自分だけでいい。

 誰か分からなくなるほど刃物で切り裂け。

 誰にも吐くな。迷惑かけるんじゃない。

 自己完結させろ。

 それで身も心も滅びようと息をすることくらいは出来るだろう。

 息なんて止めたくなったら止めれば良いし。

 不特定多数に見られる所で叫ぶなと言われるけれど、これは僕の日記なんだ。

 見たい人だけが見れば良いしそれで傷ついたとか言われても僕の日記勝手に覗き見といてそれはなんだってなるから気にしない。

 僕の戯れ言が嫌なら僕との関わりを遮断すればいい。

 これを見てどう思うかは人それぞれだろうけど興味無いなら見ないだろ。見た人の責任だよ。

 どうせあとで消すよ。

 今は涙で画面なんて見えやしないから。

 本心を隠せ。

 心を閉ざせ。

 笑顔を貼り付けろ。

 お前なら出来るだろう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る