カケラ

紫乃

プロローグ

 硝子のコップが割れた瞬間、全てに納得がいった。

元からひびが入っていたわけでも、故意に割ったわけでもない。

不可抗力でどうしようもなく落ちていった。

重力に逆らえず。


 恋は「実る」という。

ならば、恋は誰かに摘まれるのだろうか。

否、摘まれるのではなく落ちていくのだ。

機が熟せば自ずと落ちる。

その結果が幸か不幸か、それは本人たち次第。


 これは恋が実った者たちの記憶の断片を集めた物語。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る