百十七 こねて焼いて

 お昼は、グラタンだったので、このまま似た料理を作ろうかと思っていたらオーブンで作る料理を思いついた。取りあえず材料を机の上に準備する。強力粉、薄力粉、砂糖、塩、ドライイースト、水、オリーブオイル、強力粉 (打ち粉)、ピザ用ソース、肉、シーフード、ソーセージ、ピーマン、チーズを準備して、テーブルの上に並べる。順番に、入れて生地を作っていく。しっかりとゆっくりとこねこねして、ピザの生地が完成する。ここからクルクル、クルクルと円を描くように、回転して生地を伸ばしていく。自分の顔より少し大きいくらいの大きさにして、生地を置いた。


「この一枚で、一人分として何枚作ればいいだろうか……」

「最低二枚で、足りるかな?」

「でもロートゥスお姉様なら四枚~五枚を食べてくれそうだな」


 そんな事を考えながら楽しそうに、生地を何枚も作っていく。そこで、ふと考える。ピザ生地に、フルーツを乗せても美味しいかもしれないと考えたら試しに、生地に蜂蜜、パイナップル、マンゴー、レーズンを乗せて試しに、オーブンで焼いてみる。


「お、上手く焼けた」

「うん。これは、美味しいな」


 味見をして食べた所とてもデザートに、いいなと思い全部焼き終わった後で、焼くのもいいかもと自分の中で賛成してしまった。食べてから少し罪悪感がある。なぜならば食べ終わった瞬間に、マールムお姉様が、調理場に入って来て目があってしまったからだ。手招きをして、再度同じのを二枚焼いて、お姉様達も食べて下さいと渡したのだった。

 それから夕食の準備として、ピザを色々な具材と共に乗せて焼いて行く。一番焼いていてたのしかったのが、シーフード系が、僕の中で盛り上がった。具材によって、見た目も焼き加減も違って見えたのが凄く楽しくて、危うく肉とソーセージ系のピザを作らない方がいいじゃないかと考えてしまう程に、シーフードで、ピザを作るのが楽しかった。

 ソーセージには、ゆで卵と一緒に、焼いて、少しピリ辛にする為に、辛しマヨネーズをかけて焼いたのもあり、味を色々とチャレンジする事ができて、今日の料理は、作っていて凄く楽しめた。完成と共に、良い時間になり。出来上がった物から順番に、テーブルに乗せていくとお姉様達の嬉しそうな声が聴こえてきた。


「凄いねこれ」

「パンじゃないだね」

「さっきの美味しかったけどこれも気になる」

「熱いうちに食べて下さい」

「「「いただきます」」」


 食べ始めると香ばしい香りと味が、口の中に広がり。びっくりするくらいチーズが伸びて、皆で楽しい夕食の時間となって、一枚、一枚ごとの感想も聞けて、ピザにしてよかったと思える夕食になる。食べ終わった頃を見計らって、デザートピザを焼いてもやっぱり別腹として、皆美味しいねと言って食べてくれる。今日と言う楽しい時間が、過ぎて行くのだった。

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