百十六 こんがりと香りたつ匂い

 海岸線にある市場にきている。今日は、珍しくマールムお姉様も一緒に買い物に来ていた。誘った所一度言ってみたいと言われて来てくれたのだった。マールムお姉様は、着くと同時に、凄くはしゃいでいきなり走り出すと言う事が起きる程に、嬉しかったらしい。


「フルグル早く、早く」

「こんなに、綺麗な場所とは、想定外だよ」

「はしゃぎますと転びますよ」

「子供扱いしないでよ」

「もう。フルグルよりお姉さんなんだから!」


 そんな会話もしても全然落ち着きなくはしゃぐお姉様だった。今日は、鮭を買って作る料理が決まっている。なんと朝に思いついた鮭とほうれん草のポテトグラタンを作ろとうと思ったからだ。

 材料もここで揃う。じゃがいも、玉ねぎ、ほうれん草、鮭、有塩バター、薄力粉、牛乳、塩、チーズ、パセリ、黒コショウと簡単な材料を揃えば作れる事も解っている。それと一緒に、パンを焼いてお昼に食べようと思って買い物に来ている。


「今日作るのって、私でも出来るかな?」

「隣で、見ていてくだされば作れますよ」

「何か手伝う事ある?」

「ほうれん草を湯がくのでそのお手伝いとかしてくれると助かります」

「ならやる」


 お姉様達の中で、一番したの三女である。マールムお姉様の料理作りは、本当に真面目によくおぼえてくれる。最近だとお母様の次に、僕が料理が上手くて、その次がなんとマールムお姉様と言うくらいに、良く作ってくれる。僕が朝の運動で狩に行って居る間の朝ご飯は、実は、マールムお姉様が作っているくらい最近よくやってくれる。前に聞いた話だと将来の夢は、お嫁さんになると言っているくらいだから将来が楽しみだ。ロートゥスお姉様の話だとマールムお姉様は、女の子とばかり遊んでいたせいもあって、男の子に憧れていると言う話だが、僕の中では、初耳だったりした。

 そんなマールムお姉様だが、良く言う言葉が、フルグル見たいな男の子がいないのとよくぼやいている。そんな言葉を聞くとなんか嬉し恥ずかしい気持ちになったりする。


「なにぼーとしてるの?」

「お姉様が、可愛いなぁ~」と思いましてと言葉にでてしまい。

「当り前だよ」と笑顔で返される。


 そんな楽しい会話をしながら材料を購入していく。買い物も終わり、屋台で焼き菓子を買って、たべあるきしていると?


「フルグルほっぺについてる」と言われて。

「ペロ」と頬に、何か当たる感じがして。

「取れたよ」と笑う。


 ほっぺたを舐められた事に気付いた僕は、一瞬顔を赤くしてしまい。


「フルグルでも照れるんだね」と言われてしまった。


 凄く可愛い一面を見せてくれる。マールムお姉様だったりした。買い物も終わっているので、転移で戻り。二人で楽しくゆっくりとお昼ご飯を作った。グラタンは、凄く美味しく出来てお姉様達に喜んでもらい楽しい時間が過ぎていくのだった。

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