五十六 ギルド登録

お父様が帰って来て話を聞いた所特に問題がなくて、なんで態々俺を通したんだと逆に驚かれたりした。そんな訳で、ギルド登録の紙に親同伴の印鑑を押してもらいこれを明日ギルドに持っていく事になった。

「フルグル、やっとギルド登録ね」

「お母様、やっと親孝行が出来ます」

「今も十分なほどやってるわよ」

「それよりもあまり無駄遣いするじゃないよ」

「魔導書くらいしか買いませんよ」

「それ十分高いわよ」

「それと少しご飯を豪快にしていきたいですね」

「ロートゥスの為でしょ」

「バレています?」

 最近と言うか学校に通う様になってから食事量が一段と増えたロートゥスお姉様だった……本人的には、凄くお腹が空くらしくおやつのパイを丸ごと焼いてもぺろりと食べてさらに夕ご飯もしっかり食べる感じで凄く最近お母様が、悩みの種にもなっていた。それくらい元気に食べてくれるので凄く作りがいがあるのだが、食べる量が日に日に増えていくらしく色々考えていると言う訳でもあった。

「フルグルが持ってくるお肉もペロリと食べるですもの……」

「あれは、狩れば手に入る物ですしコストは無いですよ?」

「あのお肉は、一般だと凄く高いのよ」

「冒険者になったら食費は僕が面倒みますよ」

「五歳の貴男が面倒を見たて、ロートゥスが喜ぶだけよ」

「お姉様達には、小さい頃お世話になってますし、今でも十分なほどお世話になってるので、お返しが出来るなら嬉しい限りですよ」

 本当に、フルグルは、良い子にそだったものだわ、初めの頃はどうなるかと思ったけど歳を重ねる度にこんなに家族思いの子になるとは、思っても居なかったわ……。カメッリアもロートゥスも本当に弟が好き過ぎる所が姉妹で似て来るなんて、カメッリアだけじゃないだものね。

 お母様は、何かを思い出すかのように、考えては溜め息がでては笑う事が増えた感じがする。きっと何か面白い事でも考えているのかなと思いながらお母様の百面相を見ている。

「明日も早いのだから寝たら?」

「そうします」

「フルグルおやすみ」

「お母様おやすみなさい」

 こうして僕は、ゆっくりとベットに潜り込んで眠りにつくのだった。そして、朝を迎えてご飯を食べ終えた僕は……冒険ギルドの扉を開ける。

「こんにちは」

「あら可愛らしい子ね」

「ギルドの登録に着ました」

「この紙に書いてもらうけど書ける?」

「もう……紙に書いてきました」

「どれどれ」

 家で書いてきたギルドの登録の用紙を手渡してその様子をじっと見つめていると?

「はい、確認しました」

「ギルドにようこそ」

「フルグルさんを歓迎いたします」

「初めてだと思うので簡単な説明をさせて頂きますね」

「初めに、ランクですが」

「Fランクから始てもらいます」

「SSS、SS、Sまでが最高ランクになります

「ちなみに、ランクが、A、Bもレアなランクとなっています」

「そこからC、D、E、Fと下がっていきます」

「僕は、Fランクからスタートて事ですね」

「薬草集め、ギルドのお手伝い、街のお手伝いと言うランクに見合った仕事を受けられます」

「八回クエストをこなすとランクがあがります」

「滅多にない事ですが、薬草収取をしていてゴブリンに出会ってしまって倒したとします」

「アイテムを持ってきてくれた場合は、二回クエストをしたとみなし薬草が一回、アイテム二回で、三回クエストを受けた事になります」

「個人的に、買取して欲しいアイテムとかあった場合は、言って下さい…クエストと別に買い取ります」

「それにつきましては、クエストとは、カウントしませんので宜しくお願いします」

「因みに、狩などのクエストは、Dランクからになります」

「Fランク、Eランクで狩りしてきた場合は、二回クエストとなります」

「どちらのランクでやった場合でも変わる事はありません」

 それだと三回クエストをこなせばランクがあがるのかな? それでもEランクは、どれくらいクエストをやらないといけないかもあがってからじゃないと分からないて事になるだな。

「ランクについては、以上の説明になります」

「細かい内容は、こちらの本に記載されているので必ずお読みください」

 六ミリ位の厚さがある本を預かりなかをパラパラと見てみると色々と面白い事が書いてある。これは、知らない知識だった事もあり凄く勉強になって嬉しい内容だった。

「すみませんが、薬草のクエストをやります」

「それでしたらこの絵の薬草を集めてきて下さい」

「数は、何十本ですか?」

「初めてのクエストですし、十本でいいですよ」

「それ以上の数になったら買い取りますので宜しくお願いします」

「解りました」

 こうしてギルド登録も終わり、初めてのクエストも貰って転移ポートを使って近くの森にいって、早めに収集を終わらしに行くのだった。

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