五十七 初めてのクエスト
ゴブリンが多くいるサワカイの森にオトギリソウと言う薬草収取に来ている。ここが一番多く取れる事を狩を始めた頃から勉強の為によく観察をしていた。そんな中で、ナイフで十枚収集しているとゴブリンがこっち側に突っ込んでくるのが見えるが、そのままナイフを斜めから切り霧となり灰と共に消えて消える。アイテムでもある鉄で出来たメダルを数枚確保した。多めにオトギリソウを四十枚追加して収取していくとゴブリンの群れが見える。そっと近づいて、次々とナイフで斬り刻んで斬首するとメダルが結構な数手に入る。狩り足りない事もあり、チカゲの森へと
「あれは、一体だけだよな?」
そんな呟きをしてゆっくりと近づいてまず喉をナイフで潰し水魔法で作ったナイフで、両目を潰してから長めのナイフで心臓を突き刺すと崩れるように鬼神が霧となり灰が塵り消えて逝くのが見える。霜降りヒレ肉と白金の材料を手に取り空間収納ボックスへと投げて入れる。少し背伸びをして、奥の森へとゆっくりと進んで行くと開けた場所に出た。そっと様子を見ているとバラバラの行動をしている鬼神が数体いる事に気付くがあれが、ハグレなのかが不明な為…遠くから様子を見る。
どうやらバラバラに行動しているので、ハグレと認識して狩に移る。遠くから風魔法を使い三本同時にナイフを投げて、喉、両目を一気に潰すとあっちこち移動する鬼神がいる。それを見ていた鬼神が一斉に僕の所と来る。
「「グォォォォォ」」
声がどうしてもうるさいと思い二本のナイフを手に持って、喉めがけて放つ――上手く命中しながら後ろへと下がる。まわりを暴れている鬼神へ長めのナイフを風魔法を使って突き刺した事を確認し、時空魔法を使って空間から空間を繋げて長めのナイフを自分の手に戻し、空間内に罠をしかけて更に後ろにバク転をして下がっていく。そのまま襲って来る鬼神は、罠を放った場所に誘導している事に気付く事もなく後ろから奇襲のようにナイフが突き刺さる。それも両脚へと突き刺さるのが倒れて行く瞬間に分かるのだった。二体いた鬼神は、崩れ落ちるように倒れて行くのが見える。そこにタイミングを合わせてナイフを投げると崩れるタイミングと共に、心臓に刺さったと共に倒れて突き刺さり動かなくなる。そんな崩れた形のまま霧となり灰の塵があったと思えば直ぐに消え去っていく。
「これで、三体かぁー」
さっきの一体を合わせて四体倒した事になる。肉も合わせて二個手に入っている事だし今回のクエストを終了してギルドに戻るのもいいだろうと思い
「あら、フルグルさん戻りましたか」
「クエスト終わりました」
「薬草収取だったので少し遅い帰りだと思いまして」
「クエストで頼まれていた薬草は、こちらのオトギリソウ十枚で問題ないですよね」
「はい、問題ないです」
「こちら追加で四十枚あります」
「上質ですね」
「こんなに沢山ありがとうございます」
それにしてもこんなに沢山あるのにどこから出したのでしょか? まさかこの歳で収納袋、鞄持ちて事があるのかもしれないと思いましたがそれらしい仕草は無いと判断できました。さてはてどこからこんなにでてくるのでしょうか? そんな考えをしているとフルグルさんから続きの話がある事に気付きそちらを振り向く。
「薬草収取している時に、ゴブリンに襲われまして」
「もしかして、どこか怪我しましたか?」
見た感じでは、無傷だと解るくらいに服も汚れが見えず朝にあった時と変わらずですけど本当に、戦闘をした感じには見えません。魔法使いだと言う話も聞いてますから魔法で倒した恐れがありますが、襲われたと瞬時に判断したとして魔法が間に合うのかと聞かれたら分からないが答えですが凄く気になりますね。
「大丈夫でした」
「それでこちらの鉄で出来たメダルを」と数十枚机の上に乗せる。
「エェェェェ」
「これは、ゴブリンの落とす鉄のメダルです」
「こんなに数どうしたのですか?」
「勿論狩りして来ました」
今日、ギルド登録に来た五歳の少年からありない言葉が聴こえる。こんなに枚数を狩りしてきたと言う話は、今ぐらいの子供でも今まで一度もなく怪我をしてやめてしまう子供が多かったのだが収集も終わらせて更にゴブリンを討伐してくると言う事例が無かった事で、私の中でびっくりする事しか出来なかった。それもこれからまだ続く何て思っても居なかった。
「誰か他に狩りを手伝ってもらったのですか?」
「違反にはなりませんが、正直に答えて下さい」
「そんな事しません」
「一人で狩りして来ましたよ」
そんな会話が五月蠅かったのか二階の部屋まで声が届いたのかは、謎だが上から降りてくる音が聴こえていた。
「トン、トン、トン、トン」
「おい、騒がしいぞ何を揉めている」
「フィーリ、声が二階まで聞こえてきているぞ」
「すみません……ネフィートマスター」
二階からギルドマスターであるロード・ネフィートが、声の騒ぎを聞いて降りてくる。たまたま仕事も終わり休憩しようとして扉を開けた時に声を聞いて、気になって降りて来たのであった。
「ここだとあれだから二階にこい」
僕は、言われるがまま初めて二階の階段をゆっくりと登っていく途中螺旋になっているので、一瞬目が回る感覚があるがゆっくりと二階へとあがっていくのだった。そして、ギルドマスターの部屋だと思われる場所へと入って行く。
「それで、この新人らしい坊やが何をしたんだ?」
「薬草を収取した際に、ゴブリンに遭遇したらしく」
「それは、穏やかじゃねえな」
「もしかして、大怪我でもしたか?」
「怪我は、一切してません」
「それなら騒ぐことはないだろう?」
「それが問題じゃないです」
「何があったのかをゆっくり言ってくれるか」
「これを見て下さい」
――さっき渡した鉄のメダル数十枚が並べられていく。
「オイオイこの量は、なんだ……」
「このメダルは、フルグルさんが討伐して手に入れた物らしいです」
「らしいて言葉は、変だろう?」
「本人が討伐してきたと話してるのですが、登録して初めての狩りでおかしいじゃないですか!」
「分からないぞ、もしかしたらギルドに登録する前から狩りをしていて手慣れているかもしれないだろう」
さすが、見る目があるなと思いながらその様子を眺めている。僕からは、何も言える事がないからそっと様子を見ている事になる。
「そうかもしれませんが……」
「フルグルと言ったな」
「はい」
「これは、君の力なんだろう?」
「すみませんが、ゴブリンなら普通に狩りできます」
「普通にて、結構難しいぞその歳なら」
「これでも狩りは、二年目なので」
「三歳から狩りをしてるとは、驚きだな」
「その頃よく親御さんは、許したな」
「お婆様が許してくれたのと狩りを習いました」
「名前を伺ってもいいかな?」
「お婆様のですか?」
「あぁぁ」
「ラウルス=フロースケラシーと言う名前です」
「フロース様だと」
「あの方のお孫様て事か?」
あれ、お婆様てそんなに有名だったのかなとあまりそんな事を聞いていないが、たしかアイテムを頼まれているとか前に言っていたからそれくらいのくらいかと思ってたけど様呼ばわりだとは、思っても居なかった。
「お婆様てそんなに凄い人なんですか?」
「魔法の判定する装置を作ったのは、フロース様だ」
「あの機械作ったのですか……」
「昔はよく冒険者の怪我なども面倒を見にきてくれたりしたものだ」
「そんな話聞いた事がないです」
「それだと、もしかして半分エルフと言う事も知らないかな?」
「初耳ですね」
「あの姿は、魔法により老けて見えるが実際はもっと若いはずだぞ」
「そうだったんですか……」
どうやらお婆様の姿は、実際は凄く見た目が若いらしくそれを初めて知る。ここのクエスト話が終わったら聞いてみようと心に決める。
「そうかなら納得が言ったよ」
「あの方の教えで問題ないならこれは、フルグル様が狩ったて事だね」
「すいませんが、様は、辞めて下さい」
「フルグルさんでいいならそれでいいが―」
「それよりもこれもお願いします」
「それは……何と言う物を持ってくるだい」
「そ、それは、白金の材料ですよね……」
「それも狩ってきたて事ですか?」
「これは、譲れないですけど証拠は、これです」
霜降りのヒレ肉をテーブルの上に乗せて見せる。出した途端言葉を失うかなのような溜め息が聞こえてきた。それも凄く何か言いたげな感じがギルドマスターから感じられる。
「ひ…一つ聞きたいのだが―」
「過去にこの白金の材料をフロース様に渡してた事はあるかな?」
「基本的に、狩で取ったアイテムは、全部渡してます」
「そうか―」
「それほどの実力があるて事かぁ~」
「ネフィートマスターあのお肉て滅多にお目にかかれない物ですよね」
「あげませんよ、これご飯の材料なので」
「買取が高い事も知ってます」
「普通のお肉でも高いの知ってますから……」
「残念です」
「それでは、買取いたしますね」
「それとクエスト三個になります」
「お疲れ様でした」
こんどの新人は、大物どころか凄すぎる。あの騒ぎがあって本当に良かったかもしれないと内心思ったギルドマスターだった。それもネフィート様のお孫様だとは、これは本当に偶然だったのだろうか?
「お婆様聞きましたよ」
「おや、フルグルお帰り」
「お婆様、ハーフエルフて聞きましたよ」
「ギルマスにあったのだな」
「ゴブリン狩ったら大変な事になりまして」
「そうか、フルグルの歳だと珍しくなるのか」
「何を今さら」
「それで、名前でも言ったら変わったて事だろう?」
「びっくりしましたあのお婆様が、まさかの様で呼ばれているのが……」
何を孫に言ったんだ……後できっちり聞きに行かないとなと心に誓いフルグルがこれから何を言うのかを予想ができないまま聞いていた。
「それで、ゴブリン以外も狩りしたのか?」
「鬼神しか狩りしてませんよ」
「普通の子供は、鬼神狩りしないからな」
「それ言ったら昔からだし」
「あ、これお土産です」
「いつもどうりで……、ありがとう」
「お婆様、一度でいいので元の姿見せて下さい」
「気が向いたらな」
「残念です」
狩りも終わり、お婆様の真実も知り楽しい時間も終えて家に戻る。戻る際に、冒険者になる前までのアイテムを売った時のお金も渡されるとかなりの金額だったので、家に帰ったらお母様に半分は、渡さないといけない額が手元にある事を考えながら転移をして戻るのだった。
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