四十一 生活
カメッリアお姉様が、家を出てから半年が過ぎた。手紙では、同室になった人がテストの時に出会った人で凄く良い人だと言う事が書かれていたらしい。今では、楽しく学校に通っている事が書いた情報で読み取れた。
「フルグル、あなた一人でお母様の所に行くの?」
「大丈夫」
あれから毎日筋肉トレーニングをこなし、体力もあがり自分の家の周りを歩く練習をして結構体力が増えてきた事を実感出来るようになっていた。
「お母様、もう半年も運動しているので、大丈夫ですよ」
「そう言うけど、カメッリアと行った時から考えると半年とちょっとよ?」
「体力も前回と比べてかなり上がっているので、一人でもいけますよ」
「分かったわ」
「お母様には、連絡しとくわね」
「それしなくても大丈夫です」
「えっ、行くのだから連絡しないと……」
「手紙さっき送っておきましたよ」
「フルグル、
「まだまだですけど、取りあえず手紙くらいは飛ばせるようになりました」
お母様から本をいっぱい借りてきた時は、何するのかと思ってたけど鍛錬している以外は、ずっと勉強しているからたまにいつ遊んでいるのかが分からないのよね、それでいて……お母様から最近聞いた話だと転移に、興味を持っていてそれの質問があったから私に言ってきた時は、驚いたけどもう使えるようになっているなんて、早いものね。
「それじゃー、そろそろ行ってきますね」
「あっ、これをお母様に渡しておいて」
一冊の本を預かった見た事の無い文字の本を預かり持って出かける。玄関を出てゆっくりと街を歩いて行く、通り過ぎると何人かの人達に挨拶をされなら僕も挨拶を返す。やっぱり体力が上がった事で、あまり疲れる事無くゆっくりと進む事が出来る。
そして、トコトコと歩いていると、前にカメッリアお姉様と冗談を言っていた場所へと着く、懐かしいなと思いながら飲み物が売っているお店に行き、飲み物を購入して近くにあったベンチに座って少し休み周りを見ていると、猫耳をした少女を見かける。ジュースを飲み干してからその子に近づく――。
「どうしたのですか?」
「えっと君は?」
「フルグルと言う名前です」
「君は?」
「私は、ホタルて名前だよ」
「一人ですか?」
「お母様と一緒に来てたんだけど分からなくなっちゃって……」
なるほど迷子か
「君のお母さんどこにいるか解ったから連れててあげる」
「えっ、凄いねどうやったの?」
「う~~~んと、魔法で調べた」
「そんなに小さいのに凄いね」
「こっちだけど、手繋いでもいいかな?」
「いいよ、私の方がお姉さんだろうし」
「ありがとう」
こうして、迷子の子を連れて、
「もう少しで、君のお母さんに会えるよ」
「本当に、ありがとう」
手に力がこもった、多分緊張しているのか嬉しかったのかは謎だが、しっかりと手を繋いでいる。すると……、それらしい陰が見える――。
「あの日と違う?」と僕が聞くと?
「おかあさんだ」
「お母さん、こっちだよ」と声が届き振り返る。
お母さんらしい人が、急いでこっちに走ってくる。握っていた手が離れて、お母さんの所へと走る少女……、そして、二人は抱き合った。
「お母さん探したよ」
「私も探したのよ、どこにいたの!?」
二人は、抱き合ってからどこにいたのかと言う話をしている。そして、こっちを見て、お母さんらしき人が近づいてくる。
「街の方ですか?」
「はいそうです」
「良かったです会えて」
「ほんとありがとうございました」
「お母さんこの子凄いだよ」と少女がお母さんに状況を話していくのが解る。
そして、お礼を言われた後、少女と別れてお婆様の所へと向かう。少し遠回りになってしまったが、なんとかお婆様の所に無事に着いた。
扉に、金具がついているので、それを鳴らす――。
「コンコン、コンコン、コンコン」と扉を叩きならすと、お爺様が出てくる。
「おや、フルグルようこそ」
「お婆さんなら書庫にいるから案内するよ」
案内されるまま書庫へと向かう。ノックをして書庫に入って行く――。
「お婆様こんにちは、少し遅くなりました」
「道でも迷子になったかのぉ~?」
「迷子が居たので、案内してました」
「それは、すごいのぉ~」
「それで、今日の用事は?」
「借りている本で、分からない所がいくつかあったので、そこを聞きにきました」
「これは、お母様渡された本です」
「おや、もう用み終わったのか早いものだ」
「その本て、なんて書いてあるですか?」
「これは、古代文字でかかれている本じゃよ」
「フルグルには、まだ早い本じゃよ」
「今の本と、これから借りる本を理解したら必ず借ります」
話をしている間にも解らない所を全部紙に書いてくれるお婆様……とても器用だったりする。そんな中で、転生についての話が始まった。
「フルグルは、転生者じゃが、死ぬ前は、いくつくらいじゃったのだ」
「カメッリアお姉様と同じくらいだったと思います」
「それじゃと凄いなとしのわりには、凄い殺気じゃったよ」
「元々暗殺一家の家だったので、生まれた時からかなり修行してましたから――」
「そうか、そんなに辛い過去を持っていたのか」
「そのおかげもありまして、暗殺術でしたら大きくなれば使えますよ、勿論鍛えてですが……」
「儂も銃を使う時代の生まれじゃったし、それなりにとしを取っていたから知識も豊富の状態で、生死したのじゃがな……」
「おかげでこの世界に、転生してからは、苦労もあったが知識のおかげで今に至る訳じゃから良い物じゃよ」
他に転生者と会った事があるかを聞いてみたら何人か知合いにいるらしい事も教えてもらえる。そして、分からなかった所を纏めた物を受け取り、おやつを食べてから家に戻り勉強をするのだった。
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