第四章 幼少時代 遊びの時間編

三十二 遊びに出掛けよう【前編】

あれから、数カ月が、過ぎている。魔法で、色々と遊ぶ事が増えて、出来る事と出来ない事が、分かってきた。

「フルグル、最近、魔法で、遊んでるから私……、暇だよ」

 探知スキルを覚えてから、色々と自分の家に、戻ってから遊べる事に気付き、遊ぶようになった。

「え、カメッリアお姉様にもやりませんかて、誘ったはずですが……」

「だって、やってる事が、難しくて、理解出来ないだもん」

「遊び感覚で、出来ると何度か、説明した記憶があるのですけど」

「言葉が、難しい事を、たまに言うから、また本を読んで、知識を手に入れた後なのかと思っていたよ」

 テストが、終わってからは、そんなに、勉強する時間が減り、いつもの日常に戻っていく――。

「カメッリアお姉様は、何して遊びたいですか?」

「うーん、学校の勉強もしなくていいし、毎日魔法の練習は、してるし……」

 最近、回復魔法が、前より、しっかりと使い物になってきているので、フルグルが、怪我したら看病すると決めているのだ。

「あ、お婆様の所に、遊びに行こうよ」と思いついたように、お姉様が言う。

「僕は、まだ行った事が、ないのですけど?」

「歩いていける距離だけど、フルグルの身長だと、歩くの辛そうだね」

 確かに、足が、短いですけど、頑張ってあるけば、体力もつくし問題ないかと……。

「休みながら、歩くのでしたら、歩きますよ?」

「二人で、遊びに行く?」

「あの、双子のお姉様達は?」

「朝早く、友達の家に、遊びにいっちゃったよ?」

 本当に、上の兄妹は、皆出かけていないけど、カメッリアお姉様だけが、毎日いるな。

「最近ちょこちょこ思うのですが……、お姉様、友達と遊ばないの?」

「同級生が、この辺に、いないだもん」

「皆、私より、一個上とか下だと妹達と遊んでいるから、友達いないだもん」

 やばい、地雷を踏んでしまったようだ、機嫌を直さないと、後で、僕に……、被害がありそう――。

「すみません、変な事言ってしまって――」

「そうだぞ、弟君おとうとくん、姉を敬えたまえ」

「はいはい、そうですね」

「最近、フルグルが、姉の扱いが、酷くなってきてる。あんなに、昔は、お姉様大好きて、きてたのに……」

「最後の方、作ってますよね?」

 お姉様は、僕にどうして、ほしいだろうか……、学校通うようになったら、大丈夫なのだろうか――。

「それで、お婆様の家に、行くと言うお話は、どうなりました?」

「ちょっとまっててね、お母様に、聞いてくるから」

 話を切って、部屋から出ていくお姉様だった。それからしばらくしてから戻ってくる。

「お母様から、二人で言っても良いて、許可がおりたよ?」

「それと、お母様から伝言で、フルグル、お婆様の家に行ったら、あまり魔法の話で盛り上がらないように、そうしないと、私が、ボッチになるからて、意味が分からないよ」

「解りました、ほどほどにします」

「ボッチと言う意味は、気にしなくていいですよ?」

「そうなの?」

「たしか、可愛いとか、可愛くなって、ほしいとかの意味だった気がします」

 良かった、カメッリアお姉様が、変わった言葉を知らなくて、知ってたら大変だった。

「お母様、たまに、よく私の事を、可愛いとか言ってくれる」

「それです」と僕は、ねんをおしておく。

「それで、いつに、行きますか?」

「お昼ご飯食べてから行きなさいて、お母様に、言われたの」

「それなら、お昼まで時間ありますから、お姉様が遊びたい遊びでもして、時間潰してましょう」

「わーい、フルグルが、優しい――」

 こうして、お昼まで時間を潰してから、お昼ご飯を食べて、僕の荷物をカメッリアお姉様持ってくれて、一緒に、お出かけをするのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る