三十一 家に戻ろう

試験を終えて、疲れて戻って来た、カメッリアお姉様は、ご飯を食べるなり、疲れたと部屋に戻って、眠ってしまった。いつもだったら、僕を構ってくれるのだが、今日は、本当に、お疲れらしく、普通に、お休みと言って、眠ってしまった。

「お母様、明日、戻りますけど、またモンスターとかでますかね?」

「冒険者の人もいるし、いざとなれば、私も支援に、まわるから問題ないわよ」

「僕も参加しちゃ駄目ですか?」

「あなたが、魔法使っちゃうと、色々問題になっちゃうのよ、だからもう少しとしを取ったら考えましょうね」

「はーい、解りました」

「もし、魔法使って良いて、言ったらどうするつもりだったの?」

「時空魔法を使って、ここから魔法を放って、モンスターの所に、魔法事送るつもりでしたけど?」

「それ、発想から考えて、上級の考え方よ、良かったわ、やらなくて……」

「色々と試したかった事とか、あったのですけどね」

「例えば、どんな事しようとしていたの?」

「モンスターを凍らせて、雷を使って、攻撃するとか、風魔法で、粉々にするとか、色々考えてたんですけどね」

「普通に、使えない魔法とかを試したかったのですけど、残念です」

「そんなのが、ばれたら、フルグル、変な研究室に、連れて行かれるわよ」

「怖いですね」

「仕方ないので、索敵魔法の練習しながら、今回は、帰ります」

「あら、索敵なんて、覚えたの?」

「日中、暇なので、街の人を、索敵魔法を使って、動きを見てました」

「だから、日中凄く、静かだったのね」

「他にも、魔法をイメージしてたりしてましたけど、限界があるので、限界まで、頑張ってみました」

「そしたら、どうなったの?」

「種族までを分けて、索敵する事が、出来るようになりました」

「範囲も、この街を全体的に、見れるようになったくらいです」

「あなた、本当に、一歳なのかなて、たまに、思っちゃうわね」

「お母様の子ですから、何でも出来るですよ?」

「ま、あまり無理しないようにね」

「解りました」

 こうして、魔法について、話をしてから夜を迎えて、お布団に入り、眠るのだった。次の日に、馬車に向かう――。

「皆さん、お待たせしました」

「宿屋の服装が、凄く楽だった……」

 宿屋に、いる間は、女装もしなくて済んだので、凄く快適に過ごしていたのだが、人に会うとなり、女装をするはめに……。

「あら、フルグルちゃんもやっぱり、可愛いわね」

「ユキさんこんにちは、一日何をしてたのですか?」

「昨日は、ここで、受けられるクエストをこなしてたわよ」

「この街のクエストは、お金が凄く良かったわよ」

「それは、良かったですね」

「カメッリアさんは、試験どうだったの?」

「私は、試験の方、出来は、良かったと思います」

「主席か、二位には、慣れると思いますよ」

「「おぉぉ、大きくでたね」」

「写真が、かかっている。戦いだったので、頑張りました」

「「「「写真?」」」」

「あ、お姉様、それ以上は……」

「お母様、写真を出して下さい」

 お母様、待って、僕の許可を! と心から叫んでいても聞こえる事は、なかった……。

「この写真?」

「「「「キャァァァァ」」」」

「「「「可愛いぃぃ」」」」

「これ、フルグルちゃんよね、どうしたのこれ?」とマキさんに、言われて……。

「あぁぁ、可愛すぎですね」とユキさんが、悶えて……。

「天使を見てるみたい」とサキさんに、言われて……。

「私も、こんな子供欲しいわね」とアキラさんに、言われる。

「それで、試験で、主席を取れたら、この写真をお母様がくれるて、言われたので、頑張りました」

「確かに、これは、頑張らないと、駄目なレベルね」

「ですよね、これやばいですよね」

 言えない、あの店に、もう一枚飾るように、撮った事を……。

「フルグル、何か、隠し事してないよね?」

「カ、カメッリアお姉様に、隠し事なんてある訳ないじゃないですか?」

「そうだよね、なんか、一瞬そうかなて、思っちゃっただけかな?」

「そろそろ、出発しませんか?」

「そうだね、そろそろ出発しようか」とアキラさんが、皆に、声をかけた――。

「帰りは、安全な道で、帰るから、モンスターに会う事は、なくなるから安心してね」

「ギルドに、その情報があって、道を聞いて来たから大丈夫」

「それじゃー、行きますか」

 馬車が、出発して、この街を出ていく――、色々な思いでも一緒に、乗せて、馬車が、「ゴトゴト」とならしながら、道を走る。確かに、安全と言える道だった。モンスターが、出るような所では、なく……、何度か、他の馬車も見かけるような道だったりする。

「試験の結果は、来年の一月頃だね」

「その頃、フルグルは、二歳になっているね」

「そう言えばそうですね」

「馬車は、ゴトゴト ゴトゴト ゴトゴト」と鳴りながら、ゆっくりと進んで行く――。

 すると、見慣れた道に出て、やっと自分の街に、戻って来た。

「もう少ししたら、着きますので、もう少しの辛抱です」

 長かった、試験の旅、これで、ゆっくりできるだろう。気になる写真だが、諦めるしかない。

「はい、到着しました」

「「「ありがとうございました(ます)」」」

「本当に、三日間有難うございました」

「いえ、こちらも楽しい旅になりました」

「また、なにか縁が、ありましたら宜しくお願いします」

 そして、冒険者のお姉さん達と別れて、家に戻って来た。家に帰ると、皆に、お出迎えしてもらい……、夜も話で盛り上がり、結局双子の姉妹とお兄様二人にも、写真の事がばれて、からかわれると言う事が起きたのだった。

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