第三章 幼少時代 姉学校へ編

十九 最近の出来事

 この間誕生日をむかえて、一歳になり、やっとハイハイが、できるようになる。

 一応ハイハイできるようになったあたりから、ミルクが変わり、離乳食のような食べ物に変わった。

 ここにきて、味という新しい単語が増えたのが、嬉しい事だったりする。

 最近のカメッリアお姉様のはまりが、抱っこから、僕の食事介助に、かわる……、食べて貰っているときが、すごくかわいくて、楽しいと呟くのが、最近の楽しみらしい――。

 おかげさまで、ハイハイと自分で座る事もできるようになったので、魔法の練習が家でもできるようになり、危険な魔法以外の魔法とかなら使っても問題はなく、最近の趣味は、貰った入れ物に、土魔法と水魔法と光魔法を駆使して、植物を受ける事に、成功したのが一番の楽しみだったりする。

「フルグル、その植物て、花とか咲くの?」

「予定ですと、咲きますし、実ができれば食べれるはずです」

 カメッリアお姉様が、植物に水をいれてくれる。僕みたく、大事に育ててくれる。

 じつは、カメッリアお姉様は、本当のおとしである。七歳になっているので、普通ならこの時期に、学校に行っているのだが、魔法が開花したのが、遅かった事もあり、学校に行くのを八歳にいくことにしたらしく、こんなに、元気にしているが、一人でいると凄く寂しそうにしている場面もたまにある。別に、七歳でとか、それ以上のとしで通うのは、問題ないのだが、人によっては、言ってくるひととかもたまにいたりして、流石のカメッリアお姉様も、その原因で、元気が無いときがあった為、今の植物を作ったと言う理由もある。作った時に、プレゼントするつもりが、僕が育てているのを陰からこっそりと育てた方がいいといって、いまにいたるのだが、いつでもあげるつもりだったりする。

 今日は、珍しい事に、お父様、お母様が、一緒に、都市に、買い物でいないということもあり、大抵のことは、カメッリアお姉様が、こなしてくれるが、学校のこともあり、少し悲しい顔ばかりする。僕が、できることがあるなら、何かしら行動とるが、全部助けてくれる行動に、出てしまう為、気晴らしになっているのかが、凄く心配だった。双子の姉妹である、六歳になった、ロートゥスお姉様、マールムお姉様は、別々で、友達の家に遊びに行っていない……、八歳になった、ヴァイスハイトお兄様、九歳になったピュルガトワールお兄様は、学校の会議があると、今日の帰りは、遅くなるときいている。その為、いまいるのが、僕とカメッリアお姉様の二人だけだった。

「カメッリアお姉様、しりとりしませんか?」

弟君おとうとくんから言っていいよ、それじゃ、はじめ――」

料理りょうり」とさっき、カメッリアお姉様が、作ってくれたごはんを思い出して、答える。

林檎りんご」と昨日食べた、パイのあじからヒントでだしたと笑い。

胡麻ごま」と昨日ぱいについていた、白い胡麻を思い出して答えて――。

「まないた」とさっき、フルグルの料理を切る時に、使った道具を思い出して答える。

 そんなしりとりも一時間ちかく続くと、フルグルの答えが、だんだんとなくなっていくのが、すごくわかった。だって、表情にでるのが、おかしくてしかたない、やっぱり、弟君おとうとくんは、私の良い弟だ、私が最近辛いとおもっているのが、バレバレのように、私を励ましてくれている。本当の弟じゃなければと思えば寂しいし、彼氏なら嬉しいとおもうだが、現実は、厳しいなと思いながら、フルグルの表情を見て、思いっきり、笑ったらなんかすっきりした。

「カメッリアお姉様、酷いですよ、そんなに笑わなくても、頑張ったんですけど、知識がもう……、なかったです」

 言葉とか結構選んで、頑張って答えたおかげで、お姉様が笑っている。これは、成功でいいのかな? そんな事を考えながら頑張ったしりとり、たまにやると面白いのとやっと笑ってくれた。

「弟君、来年になったら?」

「はい、来年になったら?」

「学校に、入って、私いないけど寂しくないよね?」

「寂しいですよ、こんなに、僕をかまってくれるのて、お姉様くらいですし、昨日だって、本当は……、誰かと遊ぶ予定だったのに、僕を優先にしてるて、知ってましたよ?」

「私、学校入るのが、一年遅れたけど……」

「一人で、来年は、寮に、入っちゃうだよ?」

「……、皆とご飯食べたりするのって、あと一年で、終わっちゃうだよ、寂しいよ……、弟……君」

 ハイハイして、頑張って、カメッリアお姉様の膝に乗ろうと頑張る。

「大丈夫です、数年になっちゃいますが、僕も学校通いますから……」

「だから、休みの日だけでも、ちゃんと帰ってきて下さい」

「それまで、頑張って魔法を勉強しておきます」

 いつも元気で、笑っている。カメッリアお姉様が、スイッチが、入ったように、泣き始めてしまった。あたふたしてしまう、どうしてもなみだには、よいおもいでがないから――。

 なんだかんだ大人を演じていても、カメッリアお姉様は、まだ七歳なのだから寂しいと言えばあたりまえのおとしなのだからと膝の上になんとな乗っかって、背中をポンポンとさすっている僕がいる。

 もっと大きければ、胸をかしたのだが、一歳児には、これが限界だった。

 あれから数時間泣いていたら、やっとおちつきを取り戻して、いつものお姉様に戻った。そんな戻ってから三十分くらいしたら、家族がぞろぞろと戻ってきたこともあり、僕は、ゆっくりと床に、座って、カメッリアお姉様、洗面台へと向かったのだった。

次の日からは、悲しい顔も見せない程に、元気になった、カメッリアお姉様は、今日は、僕と一緒に、魔法の勉強をする。

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