第三章 幼少時代 魔法編

十 初めての魔法

 お姉様に、抱っこされたままお外にやってきた。その後ろからお母様も現れる。

「カメッリアたらフルグルをお外につれてきたのね、私が見にいったら部屋に誰もいないからどこにいったとおもったじゃない?」

「フルグルお腹は、すいていないの?」

「お母様今は、すいていないのと、カメッリアお姉様の魔法が凄く興味深々です」

「お腹空いてないなら、問題ないわね」

「ならカメッリア簡単な魔法から教えていくわね」

「はい、お母様楽しみです」

 そのまえに、カメッリアに、抱っこされている僕をお母様が抱っこしなおす。

「カメッリアこのスティックを使って、魔法の練習をするわよ?」

「これを使うのですか?」

「初めは、皆これを使って練習してるのよ、かっこ悪くてと思っても初歩が、一番大事なのよ?」

「「解りました」」

「えっと、フルグルは、棒持てないでしょ、それに、まだ早いわよ?」

「あ、そうでした」

 お姉様と一緒に、この流れだと出来るのかと思ってしまった。

 カメッリアお姉様は、棒を持って、呪文を唱える。

ほのおことわりは、火の精霊様からの加護にて、奇跡の恵みを……、ファイアー」

 小さな火が、棒の先から燃え上がるも、棒が燃えた訳ではなく、火がついている。それをお母様が集めてきた落ち葉の上に乗せると火が広がっていくのが見える。

 僕は、心の中で、同じように、演唱してみるとなんと、不思議な事に、指先に、小さい炎が出てきた。それを見ていた、カメッリアお姉様が、お母様を呼ぶ――。

「お母様大変、フルグルの指先が燃えているよ!」

 恐る恐るお母様が、僕を見つめてきた……、あれ、どうしたのその炎は? と言わんばかりに、手に触れるも熱くないと言う。試しに、落ち葉を集めて来て、手でつけると火が燃えてくのが見えた。これは、人に害はなくて、それ以外に、燃える炎なのかしらと不思議がるお母様だった。

弟君おとうとくんが、私より早くに、魔法出来たよ!」とお姉様にも驚かれる事になる。

「お母様、どうして、フルグル君が、出来たか解る?」

「たぶんだけど、見て真似したらできちゃったとしか言えないわね」

お母様もびっくりしているらしく、カメッリアお姉様と喜んでいる。そんな中、僕は、気ままに、右手の指に、一個ずつ炎をつけて遊んでいると、それに、気づいたお母様達に、さらに才能があるのねと喜ばれる事になった。魔力を毎日練っていたかいが、ここにきて、開花されるとは、自分自身思っては、いなかったが、僕の方が、凄すぎて、お姉様の魔法がそこで中断するとは、思っていなかった。

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