Episode6 リリィ
全8Episodeの中では、一番の長編です。
そのうえ、なずみ智子にとっては初の”恋愛を主軸とした物語”でもあるかと思います。
ただでさえ、クドクド長文に仕上がっておりますが、実のところ、もっともっと話を膨らませたかったです。
主人公リリィと囚われの身であったジャニーンは、どちらも清楚系のカテゴリーに属する美人なのですが、彼女たちそれぞれの魅力と個性も際立たせたかったです。
それに、リリィと騎士・ブレイデンが愛し合うことになるまでの期間があまりにも短いようにも思います。
ヒーローとヒロインだからorお互い運命の人の設定だから、と言ってしまえばそれまでですが、彼女たちが互いに魅かれあうに至る説得力のあるエピソードも入れたかったですね。
作中の”鎌で肉を削がれる”拷問は「凌遅刑」に少しだけ通じているかともいます。
ちなみに、作者が連載中の超長編『人生は彼女の物語のなかに(今風タイトル:生真面目JKの魂が異世界の絶世の美人王女の肉体に?!運命の恋?逆ハーレム?それどころじゃありません!)』の第5章において、海賊のジムとルイージが自分たちの機嫌を損ねた人質の貴族男性の肉を生きたまま削ごうとする場面があります。
けれども、そこへ同じく海賊団の一員である少年・ランディーが顔面蒼白で必死で止めに入るのです。
「凌遅刑」はその字面が目に入っただけでも体が痛くなってくるかのようですし、恐ろし過ぎる数々の拷問の中でも作者にとっては相当な上位に位置づけられていますね。
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