第13話カンセイ

子供が絵を描くとき

体験と表現が直結している。

まっすぐ一本で繋がっているように思う。

楽しかった体験を

「上手に」描くというのは

対象人物のスケールが合っているかどうか

ではなく、そんなことどうでもよくて

「楽しい」を描きたい。

そこを目指しているように思う。

ピカソは

「ようやく子供のような絵が描けるようになった」と喜んだ。

大人は直結していない。

だから難しいんだな。

大人の技術で子供の曇りない感性を持つ。


ということは

感性は年を取るのだろうか?

年齢とともに曇るのかもしれない。

高齢の芸術家は

いくつになっても切れ味の鋭い作品を創る。

とてもオシャレなお婆ちゃんは

若い頃からずっとセンスがいい。

これは、年を取らないのではなく

磨き続けているからだろう。

ブエナ・ビスタ・ソシアル・グラブの

お爺ちゃん達はメチャクチャかっこいい。

洗練されるとは磨き続けるということだ。


良い年を重ねる。

そういうことなのかもしれない。





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