18と19
@tyunst
第1話 藍田 悠という名前の僕
気付けばもう19も歳を重ねたのかと思うとなんだか不思議な気分である。
生きている以上、何も不思議な部分などない当たり前のこと。そう言ってしまえばそれまでだが、(言わなくともそれだけではあるが)詰まるところ、思うことがあるというか、考えさせられるものがあるということだ。
”19”。それは成人と呼ばれる一般に社会において必要とされる精神や身体をもったものを指す”20
近々というかこの先、成人の年齢が引き下げられるらしいがそれはまた別の話。どちらかと言えば重要なのは自分自身の今についてであるからだ。
だがしかし、つい先日18,19,20という中途半端ではあるが故に
とまあ、このように。グダグダとものを考える日が多くなった。
こいつらを仮に悩み、とでも言おうか。こいつらは僕の頭の中身を引っかき回した挙げ句、勉強の後に机の端に溜まった消しゴムのカス山のごとく、モヤモヤしたものを残し去って行く。それもにわか雨のようにタイミングの予測もつかず突然やってくるから
もう四月はすぐそこまで迫り、新しい季節が訪れる。
誕生日からまだそこまで日は経過していないが、ものを考えた回数は結構あったなと思い返す。
「ああ、僕は一体何をやっているんだろうな」
いつからかこれが口癖になってしまった。
今まで何も考えずに生きてきたわけではないが、結果こうして超振り回されている。なんだか悔しい。
そうこうしている内に”噂をすれば影”というよくできたすばらしいことわざと共に今日も今日とてあいつらのお出ましだ。いやしかし、これは完全に自分が悪かったな、と今更後悔をする。
『人間は考える葦である』
昔、国語の時間で聞いたものをぼんやりと思い出す。確か、考えるということは人間の特権だとかなんとか。これまたありがたい教訓のお言葉だったかと思う。
考えることは簡単なようでいて難しい。深い意味も隠されていそうだハハハ。とりあえずここは笑っとこう。笑えば解決!
前言を撤回しておこう。
今まで何も考えずに生きてきたわけではないはず。
うん。撤回、撤回もう大撤回。
理由は単純。自信、なくなってきたからだ。
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