第84話一つをつかみ、もう一つを手放さな いがよい。~

(原文:第7章18)

一つをつかみ、もう一つを手放さな いがよい。神を恐れる者は、この両方を会得している。


難解な文章である。

一般的には、

「正義と思われている事、悪の所業とされている事、両方から目をそらさないこと。主なる神を怖れるものは、思われる事も、悪の所業とされる事も、両方会得している」

との解釈。


万物の創造主にして計画主である神からすれば、愚かな人間が考える「正義」と「悪」は、所詮、愚かな人間が考える程度の低い判断によるもの。

正義を貫く人が早死にをする、悪にまみれた人が長生きをするのも、それは人間から見た手前勝手な「正義」と「悪」の判断から見ただけのこと。

神の大きな計画とは、そもそも判断基準が異なるのである。


人間、心ならずも失敗や罪を犯してしまう場合がある。

現実問題として、「正義」だけでは、生きていけない場合がある。

ただ、そうなったとしても、自分勝手に自分を滅ぼしてはいけない。

正し過ぎても、知恵があり過ぎても、悪過ぎても、愚か過ぎてもいけない。

そして自分勝手に自分を責め、自分を滅ぼしてはいけない。


過去の失敗に悩みがちな人には、教訓となる言葉と理解した。


ただ、人それぞれに解釈がわかれる言葉と思う。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る