第56話財産が増せば、これを食う者も増す。

(原文:第5章11)

財産が増せば、これを食う者も増す。その持ち主は目にそれを見るだけで、なんの益があるか。


財産を得た人には、必ず寄食者が寄りつく。

しかし、それは、その人の財産目当て、その人の財産をただ貪りたい、利用したいと思っているから寄りつく。

そして貪りたいだけ貪り、利用したいだけ利用して、財産がを食いつぶしてから、去っていく。


結局、財産を得るに苦労しただけで、あとは貪られ、利用されるだけ、全く空虚でしかない。


金目あてでの付き合いは、やがて消え去っていく。

金の切れ目が縁の切れ目、よく聞く話である。

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