第2話 すれ違い
中学校に入学してからなぜか愛梨がイライラしている事が多くなった。俺はその理由が分からなくて愛梨と話さなくなった。いや、話そうとしても無視されるのだ。
(なんでだよ…俺なんかしたか?)
そう思ってはいてもそのまま愛梨に聞けるわけもなく悶々とした日々を過ごした。
ある日久しぶりに愛梨から話しかけられた。
『海斗…私の友達が放課後教室で待っててって』
『…おう』
ただそれだけ。でもそれだけでも話せて嬉しかった。
放課後になり約束通り教室で待っていたら愛梨の友達らしき女子が入ってきた。
『あの…待たせてごめんなさい…』
『いいよ。それで話って何?』
『ずっと前から好きでした…私と付き合ってください!』
俺は目の前の出来事が把握出来なかった。
今…俺…告白された…!?
『えっと…こういうの初めてだからなんて言えばいいか分かんないけど…ごめん…付き合えない』
『…そうですか。ごめんなさい。さようなら』
その女の子は少し涙ぐみながら教室を出ていった。
次の日
愛梨がまた話しかけてきた。
『昨日の告白…断ったんだ…』
『あぁ…』
そりゃあ、好きじゃない女子と付き合えないからな。
『そっか…よかった…』
『ん?なんか言ったか?』
『ううん!なんでもない。じゃあね』
この後も愛梨とはあまり話さずに中学の卒業式を迎えた。確かあいつは俺と同じ高校だったか?腐れ縁というのはこうも続くのか。
次回 大波乱の高校編!
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