新てっぺん3エンコ(指)

伊藤勇

第1話

深夜立川から、中央道第三京浜とリミッターカットしてあるセルシオで200キロでかっとばし、助手席の光信を震えさせながら(笑)、横浜に向かい、事務所に着いた時すでに50人近い人数が集まっていた『若頭、なにやってるの近くのファミレスに人散らしな、』ジリリリーンジリリリーン『勇か今何処や』『ハイ事務所です。』『動くなや今相手の組長とうちのもんやった奴全員がエンコ(指)飛ばして、侘びに来てるで。』『ハイ解りました。すぐ本家に向かいます。』『若頭遅かったよ、手打ちです。すぐ本家向かうから待機してて下さい。誰も動かさないで下さい。本家行って来ます。』そして勇は自分の処の者と本家へ向かい、ピンポーン呼鈴を鳴らし、すると部屋住みが『伯父貴御苦労様です。』『ごくろうさん兄貴は?。』『此方です。』と案内されると。応接室に『会長御苦労様です。』勇は両手をついて挨拶をしてすると、『今帰った処や、勇これみてやエンコとやられたものの治療費300万持ってきたから手打ちだな。』『はい、解りました。事務所に若頭が居るんで電話します。集まってるもんは、解散でイイですね。』して間違いはドンぱち(抗争)に発展せずにすんだ。『勇暫くうちの本部に入ってくれないか。』勇は縁をもつ時、当番免除も約束であった。『兄貴、そりゃ約束が違うし、若頭や、本部長がやりづらいですよ。光信と高広を本部当番入れてるじゃないですか俺は煙たがられるだけですよ。俺は本家入ってるし、ですよね兄貴。時間のある時は事務所に顔出してるし、兄貴と(上部団体)の本部当番入ってるじゃないですか。』『勇だったらどうしてた。』『ソッコー行ってますよ。例え、親戚だろうと身内だろうとです、関係ないですよ。』『そうやろ。』『やられたらやり返す、あったり前ですよ』『兄貴、場数こなせば若頭もシッカリする筈ですよ、兄貴が育てた若頭なんですから、見守りましょう。』『そやな。』『兄貴散解でイイですね。』『おぅ、ごくろうさんやったな。』『兄貴御苦労様でした。事務所顔出して帰ります。』『若頭帰ります』『伯父貴御苦労様でした。』『若頭(かしら)ごくろうさんでした。』そして勇一行は帰路に着いた。『トゥルルトゥルルみゆきちゃん、出掛けるよ、用意しといて、』『うんどれくらいで戻るの。』『大して掛からないよ、じゃね。』少しでも、みゆきに埋め合わせしようと勇も必死である。他の若い衆とは横浜で解散してるから舎弟の光信と二人だ『光信お疲れだった。』『兄貴お疲れ様でした。』『まぁ何れにせよ手打ちでよかった。光信、最悪何時でも行く覚悟、肚は決めとけよ。』『はいわかってます。』『俺も肚くくったぜ若頭(かしら)がトロクサイからよ。兄貴から手打ちの電話がなかったら、光信連れて、カチこんでたぜ。』『兄貴には行かせませんよ。』『お前のクルマは何処だよ。そこまで行きな。俺たちも解散するべ。』何時も行く赤提灯の近くの、駐車場迄行き。解散して、トゥルルトゥルル『下、着いたよソッコーね待ってるよ。』『お待たせ。』『何処にするか、ホストクラブにするか。たまには呑もう。』『うん。ねーデートは、大丈夫。』『えっデートも。』『だって。』『イイよ。何処行きたいの?』勇はなるべくなら近場で済ませたい『ディズニーランド。』『えっマジですかみゆきちゃん、お前幾つだよ(笑)俺より上だよな姉さんなんだから。俺はコスモワールドを考えてたんだけど』『ダメ横浜だと、私を置いて事務所行っちゃうじゃない。』さすがみゆきお見通しだ(笑)『わかったディズニーランドな。何時に起きるの?。』『イイよ明日は、私が運転するから。』いいヤクザ者でも女房のイイなりでディズニーに行く時もある(笑)勇は本音を言えば家でユックリしたかったけど…女房孝行も出来る時に、しとかないと、と。なんだかんだと、女遊びばかりだが、みゆきを大切に惚れているのだ。でも女遊びは止める気はない。『みゆき、彼氏つくれよ。』『勇ちゃん本気で言ってるの。(怒)』『うん。』『女が出来たの。』『それはみゆきちゃんだけだよ。』『うん、じゃ なんで((怒))。』それから暫く口ゲンカをして。みゆきが泣き出したところで呑み屋に着いた。『みゆきお前泣き虫だな。もうイイ歳なんだから泣かないんだよ。(笑)』『歳、歳、言わないでよ。勇ちゃんが私を泣かすんでしょ、意地悪。』『おぃ泣き虫。化粧おちてるよ(笑)。』ホストクラブに入るとすぐに店長がとんで来ていらっしゃいませ。よぉ店長相変わらずババァとばかりやってんのか今日はうちのババァ連れてきたから楽しませて。太客居るの?今日はうちのババァの奢りだから『なんですって勇ちゃん全部聞こえてるょ。『えっえっっ~。』何よ、そのわざとらしぃ、驚き方。(笑)』『みゆきお前は忍者か?忍び足使うなよ。みゆきちゃん塗り壁してきたの(笑)いこう。』『今泣いたみゆきがもう笑った♪♪。』常にこんな調子の勇だ。みゆきも大変である。店長、シャンパンロゼ

(ドンペリ)持って来て。『どうせみゆきちゃんの奢りだからじゃんじゃん呑もうぜ『えっ、どうして私が奢るの勇ちゃんが誘ったんだよ、ヘー男を売る稼業の勇ちゃんが女に払わすんだ、ヘーそうなんだ。』みゆきはシッカリ者だから 勇から貰った生活費に小遣いの半分は貯金していた。『はいはい、わかりました俺が払えばイイんですね。』『うんそうだよ!』あれっ電話鳴ってない?。『ないよ。勇ちゃん逃げる気。』『何言ってるんですか、何で、愛しい愛しい、恋女房のみゆきちゃんから逃げるんですか。』『勇ちゃん、そう言ってくれるのは嬉しいけど、目を見て言ってね。』『やだよ。』(笑)店長勘定して酔っぱらいの相手は疲れるから。なんですってまだ酔ってないよ。『みゆきちゃん明日、ディズニーでしょ、帰ろ、運転するんでしょ。』ジリリリーンジリリリーン。ちっまた、電話だよ。『もしもしどうしたの?』『御苦労様です勇さん夜分スミマセン相談があって、明日お時間ありますか』『はい夜でしたら大丈夫ですが。『はい、お願いします。』なんですか深刻な話しですか。『いえ大したことないです明日話ます。八王子迄行きます。』明日、此方から電話します。』…。『まったく勇ちゃんの電話、心臓に悪いわね、また、中止かと心配したわ。』『だろ!心臓に悪いんですよ、俺は、毎日ドキドキしてるよ(笑)』『うん。(笑)おっかしぃ。』『行こ誰かに捕まる前に。』じゃ店長ごっさん、ありがとうございました。みゆきさん、また、いらして下さい、店長ご馳走さま、旦那が連れて来てくれるの楽しみにしてるわ。携帯電話があるかぎり何処でも同じようなものなのに、ぬけてる勇だ。(笑)そのまま家帰りシッカリ、おまんこ。して十代の少年、少女の様に、ちゃんと抱きあって寝てる仲の良い勇とみゆきである。ディズニーからの帰路、昨日の、電話相手の某会系○○一家○○組本部長の進ちゃんに電話してパレスホテルのロビーで時間の約束をして、勇は、みゆきに、『みゆきちゃん立川寄ってくれない。』と言った、『勇ちゃん今なんて言ったの。』『うん立川のパレスホテルのロビーで待ち合わせしたからさ。』『デートなのに、』『みゆきちゃんゴメンなさい。』『ウソウソ聞こえてたからわかるよ。いつもスマホ、スピーカーなんだもん。(笑)』『それでねみゆきちゃん相談なんですけどお願いがあります、1人で帰ってくれないかな。電車で帰ってよ。時間早いから電車でいいよね。』ジリリリーンジリリリーン『兄貴御苦労様です品物さばけました120万です。』『ごくろうさん、金は明日でいいから半分持ってきな、今日はユックリしてな。明日横浜だぞいつもの時間に頼むな。』『はい、わかりました。』立川に着き、進ちゃんの相談話を聞き『進ちゃんエンコ(指)なんか詰めたらダメです。事情はわかりましたけど兄弟分の破門の換わりとはいえ、どうしてもですか、』『勇さん他にないんです。お願いします。』『わかりました、進ちゃんがそこまで、肚くくってるんでしたら、他人は下手打ちとしか思わないですよ。引き受けます。』『東村山に部屋と近くにヤクザ医者、がいます、御足労掛けますお願いします。』『わかりました。』『進ちゃん用意して』痛みを感じさせないための血止めだ『俺の方は、何時でもいいよ。』勇は進の指を自分の指で弾いて感じないかな、と聞いたところ、はい大丈夫です、と返事を、聞いて『じゃ、やるよ、と』ノミをストーンと叩いたエンコが飛び

おもしろい事に指というのは飛ぶのだシーツの上を2~3メートルくらいとんだ処に指はあった。余談だが、違うケースの時はテレビ台の下までとんだ事があり、探すのに一苦労したこともあった。(笑)


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新てっぺん3エンコ(指) 伊藤勇 @Kathunori

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