生
いいですか
綱渡りをしているときは
ひとりなのです
間違っても
この手をあてにしてはいけませんよ
もしこの手が離されたら
どうなるのですか
ひとりだと思っていれば
繋がれた手をあてにしていなければ
たとえ離されても
あなたは落ちることはありません
すばらしいあなたは進み続けることができます
もし少しでもこの手に気を許していたら
あなた、離されたときにどうなりますか
もはや立ってはいられません
ほんの少し、ほんのわずかでも自分をこの手に預けたその時
あなたはひとりでは進んでいかれないのです
その甘えが、あなたを地の底に落とすのです
いいですか
綱渡りをしているときは
あなたはひとりなのです
ほら、だから言ったのに
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