今日も暇です。
Mt.韋駄天
取り敢えず勇者の観察でもします
第1話
束の間の主人公無双です。
______________________________________
煌歴291年 魔王がこの地上に現れる。
煌歴292年 魔王が近隣の土地を侵略し始める
煌歴294年 セ・ブレ王国が魔王軍によって滅ぼされる
煌歴299年 危機を感じたキャルトゥ帝国が、とうとう他の世界から勇者たち
五人組を召還
______________________________________
初めまして、
私には、とある能力があります。セ・ブレ王国の貴族は男児、女児を問わず、生後一ヶ月以内に能力を検査させることを義務づけられていました。私もその例に漏れず、生後23日目に能力検査を受けたのですが、私にはただの能力ではなく稀少能力が宿っていました。稀少能力という物にもピンからキリまでありまして、上は常識を大きく曲げるようなものから、下は靴が一瞬で装着できるというものまであります。当然、研究者は見分けがつくようにと検査用の道具の改良に改良を重ね、ようやく5段階の位に分けることに成功しました。
グレード1(G1) 実用性に富まず、限定的な場面で少し使用者を補助する
グレード2(G2) G1に比べて汎用性に富み、多少使用者を補助する
グレード3(G3) 汎用性と利便性を兼ね備え、一般人と大きな差が生じる
グレード4(G4) 多くは攻撃性であり、その破壊力は半径1kmほどを更地にできる
グレード5(G5) 存在、概念など、この世界の理に直接干渉または書き換えられる
上の5つが、稀少能力の分類基準です。G2とG3の差がわかりにくいですが、それはどうしようもありません。何しろ決めたのは当時の研究者たちなので。彼らにとって分かりやすく定められているのでしょう。話がそれましたが、私の能力はG5でした。私は覚えていませんが、両親によると、その時は大騒ぎになったようです。それまでにG5と認定されたのは初代の国王だけでしたからね。しょうがないといえばしょうがないことです。あ、一つ言い忘れていましたが、稀少能力が表示される際にはグレードだけでなく、表示される字の濃度でも優劣が分かります。つまり、文字が濃い優秀なG1と文字が薄い平凡なG1がいるわけです。初代の国王はうっすらとG5が見える、という程度でG4に近かったようですが、私の場合はそれはもう、これでもかというぐらいに濃かったようです。薄いG5だった初代国王ですが、その稀少能力はG4とは次元が違うとすら言われていました。そのことも大騒ぎになった原因の一つと言えるでしょう。因みに、私の稀少能力はこんなかんじです。
存在決定 万物に干渉し、その存在、及び状態を決定する。範囲制限なし。この力
を得るものは、他の二つの能力も必ず覚醒する。
範囲制限なし。しかも二つも能力がオマケでついてきます。まだ私の稀少能力は一つしかありませんが、いつか3つになるはずです。さて、少し前の話ですが、飢えた私は、
______________________________________
今回は丁寧語でしゃべる主人公です。
2018/6/20/21.26 おかしな点をいくつか修正
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます