運命の輪 — Wheel of Fortune
日出 隆
登場人物・舞台設定・梗概
【登場人物】
ミランダ・オウンウェイズ(ミラ):兵士・狙撃手。死にかけたところをエンハンサーとして蘇る。
サラ・フライデイ:兵士。戦場で死亡。ミラに両腕を残す。
メアリー・アイゼンバーグ:兵士。戦場で死亡。ミラに両脚を残す。
ウィリアム・エイプリル:楽園出身の技術者。生体工学の権威。
ディムズデイル・ボイルド:09法案従事者。元覚醒剤中毒患者。
黒髪の少女:娼婦
老婦人:バーに居合わせた白髪の婦人
【舞台設定】
・マルドゥック市。楽園からマルドゥック市に移ったボイルドたちが、09メンバーとして活動し始めた時期。
【梗概】
ボイルドの誤爆により死にかけた狙撃手のミラ(ミランダ)が、ウィリアムの研究施設で数年ぶりに目を覚ました時、失われた四肢には戦場で死んだかつての仲間、サラとメアリーの手足が移植されていた。
誤爆を犯したボイルドの殺害を指示するウィリアムにミラは従うが、ボイルドの狙撃に失敗してしまう。ウィリアムから見限られたミラはエンハンサーとなった後遺症に苛まれ、マルドゥック市の歓楽街で倒れてしまう。
ミラを救った黒髪の少女娼婦は「いま生きているのだから、生きていくことが死者への礼儀だ」とミラを諭し、その言葉にミラは再起を約束し、やり残した「仕事」を全うすることを誓う。
狙撃者の潜伏先として、巷に広がる変異性多幸剤(ミュータント・ピル)の製造施設と目される廃工場に潜入したボイルドは、そこで死体を繋ぎ合わせ、自分の意志通りに動く兵士として蘇らせようとしているウィリアムに遭遇する。
巨大な肉の塊に追いつめられるボイルドだったが、ミラの放った弾丸が窮地を救う。
マルドゥック市を離れる晩、バーで老婦人と出会ったミラは、自分の運を老婦人の言葉に託し、黒髪の少女の運命が右に回ることを願って故郷へと旅立つ。
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