新しい眼鏡1

 アオイさんの伊達眼鏡を作りに、僕たちは手を繋いで眼鏡屋さんに行った。

「せっかくだから新しい眼鏡作ろうかな」

「えっ」

「だってこのままだと生活しにくいし」

 ずっとアオイさんが一緒というのは、なかなか大変だ。

 手を繋いでいると、片手しか使えなくなってしまう。

 背中を触っていてもらうにしても、すぐ近くに人がいて触られているというのは落ち着かないものだ。

「新しい眼鏡を買ってはだめです」

「なぜ」

「呪いをかけました。これからあなたが新しい眼鏡を買うと、ことごとく人の姿に変わります。しかも男に」

「お、男に……」

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