第37話 コウテイでも否定するレベル
~フレンズ紹介~
リンはですね。基本的にチートなスペックのフレンズでして、元々動物ではなかったり、セルリアンと共通する性質を持っていたり若干ゃ謎が多い主人公です。
あと、頼み事をされると、口では嫌がりながらも受け入れるタイプですね。
なので、かばんちゃんとの かりごっこ(意味深)では大抵押し倒される側になってしまいます。
げんしばんごう じゅうさん あるみにうむ (かくよむ)
*
紅茶を口に含むとレモンの酸味と紅茶の香りが口いっぱいに広がる。
これは確かに常連客になりたくなるような上品な味だ。
噂をすれば、2人の常連客の気配。
「紅茶を飲みに来たんですけど!」ドヤァ
「あら?今日はいつもより賑やかなのね」
ショウジョウトキとトキがドアを開けて入って来る頃には既にカウンターに2種類の紅茶が出されていた。
これだけで、どれほど2人がここに
「♪゛♪゛~♪゛」
気分が良くなったのか、個性の強い歌声を披露しはじめるトキ。
続いてショウジョウトキも歌いだす。
「「♪~~♪~♪」」
絶妙なハーモニーを奏でる2人の歌声は、他の全員を聴き入らせるに充分過ぎた。
歌と紅茶を嗜みながら、優雅な時間を過ごしていると、いつの間にか日が傾く頃合いになっていた。
「2人の歌声が合わさったらあんなに上手く聞こえるんだね!」
サーバルちゃんの素直な感想。
私も同じ意見で、かばんちゃんも苦笑しながら同調していた。
このまま良い雰囲気で解散……と、ならないのがちょっと厳しいところ。
山を下りるためのロープウェイは6人乗り、トキとショウジョウトキに運んで貰えるのは2人が限界。
9人一緒に下りるのは難しい。
トキに往復して貰うのは時間がかかるし、申し訳ない気がする。
そして、こういう時は大抵――
「リンちゃんなら1人で大丈夫ですよね?」
――かばんちゃんからの謎の信頼が寄せられる。
「コウテイ、一緒に行かない?
空は飛べなくても空中を泳ぐと考えれば一瞬で下まで行けると思うよ」
「いや、流石にそれは無理じゃないか?」
当然ながら、道連れに失敗。
この前、砂漠を横断しようとした時は無理とか思わなかったのかな?
それにしても、この断崖絶壁を下りるのは大変だなぁ……
やっぱり飛び降りるのが一番早いような……
果たして私は、ちゃんと帰れるのかな?
次回、リン無事下山! 希望の未来へ レディー ゴー!(ネタバレ次回予告)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます