縦走ガールズ (完)
作者さま:アルキメイトツカサ
キーワード:山岳部 和歌山県 青春 高校生
あらすじ
和歌山県新宮市――高校に入学した主人公は、幼馴染に誘われ山岳部に入部する。そこで待っていたのは山岳部の「大会」であった! 登山コースの踏破はもちろん、読図、天気図作成、炊事にテント設営!? 努力と準備、はたして望む結果は出せるのか。
感想
山岳部の大会、スポーツものとして珍しい題材で新鮮では。今まで知らなかった世界を知るのは楽しい! 登山シーンは自然の描写も美しく爽快感あり。
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登山に競技があることを言うと、十人中九人くらいが顔を顰めるだろう。
ただ、好きに山を登って、キャンプして、手料理を食べるくらいにしか思われていないだろう。
甲子園出場を賭けて野球部が汗を流すように。
花園出場を賭けてラグビー部が涙を流すように。
実は山岳部にもまた、「全国大会」へ足を進めるための大会があるのだ。
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審査対象となる項目は大きく分けて十項目である。
1.体力
幕営に必要な荷物を四人で分担し、ザックに詰めて登山コースを歩く。男子ならば四人で60キログラム以上。女子ならば四人で40キログラム以上相当の重量が必要である。
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木々が点々としており視界は良好。草木も短いので非常に歩いていて気持ちのいい地点だ。ここから先は仙人がすむ場所だと信じられていたらしい。それを象徴するかのように、強い風が吹き山岳部の体を冷やしていく。
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山岳部の大会、みなさん知ってました? 私はまったく知りませんでした! それでも分かりやすく書かれているので問題なく楽しめる内容。
普通のスポーツと違って数日をかけて審査。登るだけでなく、途中で料理を作ったりテントを設営したり。これらもチェック対象。登山に関わる全ての知識と技術が試される感じで大変そうです。
それでも主人公たちはとっても楽しげ。仲間たちと自然の中を進み、おいしい料理を作り、星空の下で眠る。ロマンですね!
読んでると私も山に登りたくなってくるけど……インドア派には辛い! というか無理! 家の中に居ながら別世界を楽しめてしまうのが創作の良い所。想像だけで満足しておきます……
そして、主人公がゲーム好きなのも楽しい。舞台となる2003年に流行った「ファイアーエムブレム 烈火の剣」などのゲームネタが多く出てきて親近感がわきます~。
また「和歌山」もテーマであり、地域の山にまつわる文化・歴史などの豆知識も多数。作者さまの地元愛を感じますね。
ややマイナーな題材を具体的かつ軽快に書きあげている作品です。
状態:完結
文字数:133,585文字
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