現代ファンタジー系

竜魔神姫ヴァルアリスの敗北

作者さま:CAT

キーワード:グルメ ギャグ 現代ファンタジー ポンコツ少女?


あらすじ

魔界の次期統率者である竜魔神姫トンデモナイゼ「ヴァルアリス」は、王族に課せられた試練である滅界儀式ホロボシタルに臨もうとしてた。しかし、全てを滅ぼすため人間の世界へ降り立った彼女を待ち受けていたのは、あまりにも美味すぎる人類の食事だった! 


感想

非常にギャグのレベルが高いファンタジーグルメ作品。私が読んできた中では、商業まで含めてもトップクラスです!

まず、序盤の魔界式ルビで大爆笑。天魔星将ドエライヒト神格天魔星将ゴッツエライヒト復元蘇生魔法シンデナカッタッス無詠唱ナンモイワン……本筋に入る前から面白いの確定。

そして、本筋の食レポ敗北記も楽しすぎる。予想外の攻撃でポンコツ化するヴァルアリス様かわいい。ギャップ萌え、プライド高き少女が堕ちる……定番と言えば定番だけどクオリティが高い。


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(何故だ! そんなに熱いわけがない、ちゃんとフーフーしたのに!)


 ヴァルアリスが混乱するのも無理からぬ事であった。

 魔族には辛いものを食べる習慣がない。一応人間の世界でいう唐辛子に近い植物はあるのだが、食べると全身の体液が沸騰して爆裂するので誰も食べない。

 生まれて初めて味わう「辛い」という味覚を、理解する事が出来ないのである。


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さらに、個人的にはヴァルアリス様と並ぶ主役なのが店主たち。みんなキャラが濃い。謎に掘り下げられ、無駄にドラマチックな文体で説明されるのが笑いを誘う。


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 宝生軒の初代店主は、この店を築いた。二代目店主はその精神を受け継ぎつつ、至高のスープを完成させ、製麺機を導入した。

 ならば、三代目店主である自分には何が出来るか。沢嘉人は重圧の中で悩み、苦しみ、切磋琢磨を重ねた。その果てに、誇るべき一つの武器を手に入れたのだ。

 観察眼であった。自らこだわりの素材を吟味し、客の反応をそれと知られずに伺うことで高められたその観察眼の鋭さは、魔眼と呼ぶべき領域に到達したのである!


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もちろん中心となる料理の描写もとても丁寧であり超うまそう。

ファンタジー&グルメ、このジャンルの作品はすでに多くあります。しかし、本作はギャグのセンスと表現力がとても高く、過去の作品に負けない新たなる名作と言えるでしょう!

ものすごく面白い、おすすめ度がめちゃ高いです。



状態:連載

文字数:37,776文字


個人的高評価ポイント

◎ 高い完成度!

☆ 私の特に好きな作品です!


作品URL

カクヨム https://kakuyomu.jp/works/1177354054885049300

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