第二章 駆け抜けろ青春、まるで転がり落ちるように
第二章 駆け抜けろ青春、まるで転がり落ちるように 1
「……ちょっと待って。
「そういう
しかし、
「そんな……、
「問題ないよ。
「
しゅんとして
その試練とやらは
きっと
「
そう言いながら、
「まだミッションは下されていません。そろそろ出てくるとは思うんですが」
「
「はい。その通りですが」
「で、この本の名前が〝青春ミッションボード〟。そう言っていたよね」
「……言いましたが」
何が言いたいのかわからないのだろう、
「……ボードじゃなくない?」
「……………………」
ボードじゃなくてブックじゃん、と。
「……別にボードにしてもいいですけど」
明らかにむっとして、
「本の方が見やすいかなと思ってこういう形にしたんです。いいですよ、そちらがそう言うのなら本当にボードの形にしても。でもそうなると、
「わかったわかったわかったごめんごめんごめん」
「本でいい、本で。あ、あの形式のメニューってちょっと見づらいわよねー」
本をばんばんと
そう
夕焼けの色を
彼女はミッションが
『夕暮れに染まる
「……これ、どういう意味?」
ミッションボードを
ミッションと名が付くものだから、もっと「○○をしろ!」と命令してくるようなものかと思っていたのだけれど。
そう言っていたのはこれも
「『夕暮れに染まる
『手は
『決して人に見つかってはいけない』『秘め事に宿るものこそが美しい』ってあるから、だれにも見つからないように」
「つまり、放課後の
「多分」
おそらく、そういうことだと思う。残念ながら、
「
目を
なので、よっぽどのことがない限り、だれかと
長い
「でもさ、男と女が手を
あまり見ていると、そのままぼうっとしてしまいそうだったので、
「付き合ったばかりの
「あぁ、それは確かに」
「でもどちらかというと、そんなことをするのは
「……そう言われると、そうだね」
人に見られるのは
そもそも、「学校で手を
「いっそさー、わたしたちもバカップルっぽくやってみよっか。バカップルの気持ちになれば、スムーズにやれるかも」
「えぇ?」
「ほら、
へいへい、とかましてくる
ここでの正解は、全力で乗って相手を土俵に引きずり出すか、相手を下ろすこと。本気でやれば負けはない。行くしかない!
「へい、ハニー。
しかし、
「えぇ~ん、
身体をくねくねさせながら、聞いたことないような
……と思っていたら、
「…………」
「…………」
しばらくお
「これダメだわ。精神が持たない。二度とやらない」
吐き捨てるように言う。……
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